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あの一瞬、逃げていった流れ 都立川・岩田岳捕手

2005年07月22日

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2回表1死。懸命にファウルフライを追う都立川の岩田岳君。「この一球が……」と唇をかんだ=一本杉

 手の届く場所で高くあがったファウルフライ。都立川の捕手岩田岳君がマスクを取って、ボールを目で追う。胸の前にミットを……。しかし、ボールはミットから逃げるように地面へ落ちた。

 2回表1死。打者は大会で本塁打も打っている明大中野八王子の1番打者。初球のカーブの誘いに乗った打ち損じだった。「バックスピンが強かったのと、先制されてた焦りもあった」

 結局、この打者に右前安打を許し、その後は満塁本塁打まで浴びてしまう。1、2回戦と好投してきたエース黒田勝君は、わずか2回でマウンドを降りた。

 「捕っていれば流れが違ったかもしれない。黒田には悪いことをしました」。あの一瞬に戻れないのか。心が残った。

 「おれにお前の3年間をぶつけてこい」。試合前、岩田君が同じ3年生の黒田君にかけた言葉だ。8回に救援した石田学君にもマウンドで伝えた。「きつい走り込みに耐えた投手陣やベンチに入れなかった同級生の7人。みんなの思いをミットで受け止めたかった」

 6回裏1死三塁。打席に入る岩田君に、スタンドから叫ぶような声援が飛んだ。「何を言っているかわからないけど、7人の声だということだけはわかった」。6球目の直球を狙い打つと、犠飛になって1点を返した。

 「もう1回流れがくるかも」。そう願って立った8回の打席は、外野フライに終わった。

 「みんなの応援で気持ちよくプレーできた。でも、やっぱりあれを捕っていれば」。試合後のミーティングを終えても、気持ちの整理はできなかった。


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