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記録が語る大会史

[記録:1試合最長イニング25回]

死闘25回、吉田・中田の息詰まる投手戦

   中京商―明石中(第19回大会、1933年)

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中京商―明石中の延長25回の試合を報じた新聞

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中京商が延長25回、サヨナラのホームイン

 現在の規定では、延長15回を超えて新しいイニングに入ることはない。選手の健康管理を考慮して2000年の第82回大会から採用された規定だが、それ以前は延長18回まで、さらにさかのぼれば、まったく制限がない時代もあった。つまり、勝負がつくまで何回でも戦うというのが当然のことだったのである。

 もう2度と破られることがない記録、延長25回の激闘は第19回大会の準決勝、中京商(愛知)の吉田と明石中(兵庫)の中田の息詰まる投手戦から生まれた。

 中京商は当時、夏の大会2連覇中と圧倒的な強さを誇っていた。対する明石もエース楠本を擁して32、33年の選抜大会で連続準優勝。初の全国制覇をめざし快進撃を続けていた。

 この試合、明石が先発のマウンドに送ったのは楠本ではなく、控えの左腕・中田。楠本が体調不良だったためだが、この起用に中京商は拍子抜けした。選抜準決勝で豪腕楠本の前に屈しており、「打倒楠本」を合言葉に練習を積んできていたからだ。

 しかし、中田が相当の実力者であることに中京商はすぐ気付かされる。縦のカーブを主体に中京商打線を翻弄(ほんろう)。8回まで走者は1、2回に失策で出した2人のみという完璧な投球だった。

 中京商の吉田も負けていない。5回に初安打こそ打たれたが、安打はこの1本だけで譲らず、延長戦に入った。

 延長になっても両投手の勢いは衰えなかった。スコアボードには「0」の数が一つずつ増えていく。16回が終わったところでスコアボードはすべて埋め尽くされ、急きょ右に板を継ぎ足した。さらに用意していた「0」のカードもなくなり、係員が白いペンキで書き込んでいたという。

 20回を超え、さすがに大会本部もあわてだした。この当時は食糧も満足にない時代。試合中もほとんど水だけで選手の体力面が心配された。両校に「試合中断」を打診したが、ともに返ってきたのは「相手が『やめる』といわない限り、うちはやめない」。大会本部は「勝負がつかなくても25回で打ち切る」と両校に宣言した。

 その25回裏。中京商は四球と内野安打、さらにバントが野選となって無死満塁と好機をつくった。打者大野木が放った打球は、一、二塁間へ。二塁手がつかんで本塁へ投げたが、送球は一塁側にやや高くそれ、三塁走者がサヨナラのホームを踏んだ。スタンドの観衆はそのとき総立ちとなり、帽子や座布団が乱れるように舞ったといわれる。試合時間4時間55分。これも今なお最長記録として残る。

 336球を投げ抜いた吉田は、翌日の決勝にも登板。平安中(京都)を下し、前人未到の大会3連覇を成し遂げた。その後明大に進み、晩年までスポーツ記者として活躍した。一方247球を投げた中田は、「24回まで得点を許さなかったのは神様の加護。この記録を作り得たのは無上の光栄」という言葉を残したが、太平洋戦争で出征し、帰らぬ人となった。


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