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小学校以来の呼吸で 力投支えた日本文理・田沢捕手

2006年03月27日

写真

9回表高崎商2死二塁、マウンドの横山投手にボールを渡す田沢貴捕手

 6回の守備を終えた日本文理の田沢貴憲捕手は、ベンチに戻った横山龍之介投手をほめるように右手でハイタッチした。終盤のマウンドを任された横山選手は、この回、高崎商を三者三振で抑えた。田沢選手は「縦のスライダーにキレがある。今日はいける」と確信した。

 背番号9。公式戦でマスクをかぶったのは、昨年9月の県大会1回戦以来だ。新津南戦で、序盤に捕逸を連発。大井道夫監督が「何をやっているんだ」と怒り、笹島竜弥選手と交代させられた。「ワンバウンドの球を止めるのは捕手の仕事。なぜあんなにミスをしたのか」と情けない気持ちでいっぱいだった。その後、正捕手となった笹島選手が北信越大会で活躍するのを見ながら、「自分に力が無かった」と切り替えた。

 野球を始めてから、ずっと横山選手の球を受けてきた。小学4年生で入った旧小須戸町の野球チームでバッテリーを組んだ。当時、田沢選手も投手を務め、対戦相手によって、横山選手が捕手に回ることもあった。小6と新潟シニア時代に全国大会に出場したバッテリーが、大井監督の目にとまる。「あの時の監督、優しかったんです」と笑う。2人で「文理で甲子園を目指そう」と話し合い、進学を決めた。

 夢の舞台で、2人はバッテリーを組んだ。同じ新潟シニアにいた石田龍太選手は、左翼から2人を眺めた。「あの2人で打たれるなら仕方ない」

 マスクをつけて試合に出られなかった捕手。腰痛で満足な練習ができず、後輩投手の成長に、先発マウンドを譲ることも多かった投手。苦しい時期を乗り越え、「小さいころから一緒に組んできた田沢の支えは大きかった」「龍之介の良い所、悪い所はすべて分かっている。突然呼ばれても、あいつの球なら受けられる」という2人の信頼関係が、新潟に選抜初勝利をもたらした。


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