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佐世保実が最後の最後まで甲子園を沸かせた。打線は鳴りを潜めたが、エース木下を中心とした自慢の堅守を存分に発揮。9回の満塁の好機は、スタンドに詰めかけた野球ファンの視線をくぎ付けにした。昨夏の1勝を超える戦績は挙げられなかったが、胸を張れる好試合だった。
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9回、佐世保実は最大の見せ場を作った。山田、川端がこの試合初の連打を放ち、代打阪本がきっちり犠打を決めると、佐々原が四球を選び、1死満塁。だが、続く後門の打球は三塁手の正面に。「せめて自分だけでも」と頭から思い切り滑り込んだが、併殺打に終わった。
好機でのわずかな決定力の差が勝敗を分けた。5回、酒井が「狙っていた真っすぐ」を打ち返し、中越え二塁打。続く田畑が一塁線ぎりぎりを転がる絶妙な犠打を決め、1死三塁としたが、後続が凡退した。