智弁和歌山3連覇、打線つながり19安打 県下高校野球新人戦
和歌山県下高校野球新人戦(県高野連主催)は10日、紀三井寺公園野球場で決勝があった。智弁和歌山が和歌山東を10―2で破り、3年連続10回目の優勝を果たした。
◇
智弁和歌山は一回、先頭打者の藤田一波(かずは)選手(1年)が安打で出塁し、チームを勢いづけると計5安打と敵失で4点を先行した。三回には奥雄大選手(同)の適時二塁打など5長短打で5点を加えた。七回にも3連打で得点。この試合、三回までに先発出場した選手全員が安打を記録。計19安打と打線の力を発揮した。先発した渡辺颯人投手(同)は6回を1失点に抑えた。
和歌山東は三回、増岡憲信選手(2年)、谷村剛選手(同)の連打と内野ゴロで1点を返した。九回は中松璃希選手(1年)が適時打を放ち、食い下がった。
19安打を記録した智弁和歌山のこの日の長打は2本の二塁打だけだった。
だが試合後、智弁和歌山の中谷仁監督は「長打は少ないが、皆で後ろにつないでいく打線だった」とたたえた。渡辺投手については「いいピッチングをしてくれた」。渡辺投手は二塁手もできて、この試合は2番打者を務め、打撃でも中心的役割を担うことになるという。「『何でもやります』という頼もしい子」と話した。
今後の県2次予選、そして出場をめざす近畿大会、選抜大会を見据え、中谷監督は「本番はこの先やと思う。接戦で勝負を終盤に持ち込むような、先制点をやらないような粘り強い守備と、打線のつながりを強化していきたい」と語った。
新人戦4強の智弁和歌山、和歌山東、市和歌山、日高は、秋季近畿地区県予選は優遇され、1次予選には出場せず、30日から始まる2次予選から登場する。(下地達也)