高校日本代表、決勝で台湾と再戦 大阪桐蔭・前田「緊張していない」
野球の第31回U18(18歳以下)ワールドカップ(W杯)は9日、台北で決勝ラウンド(R)の第3戦があり、高校日本代表(B組2位)は台湾(A組1位)に2―5で敗れた。9日に日本がプエルトリコ(A組3位)、台湾がオランダ(B組3位)をともに下し、その時点で日本と台湾の決勝R2位以内が確定。10日午後6時(日本時間同7時)に行われる決勝で再び対戦する。
甲子園出場選手を含めた全日本チームとしては2004年の第21回大会が最初の出場で、過去7度出場のうち最高成績が3度の準優勝。悲願の初制覇をめざす。
3位決定戦は韓国―米国の顔合わせに決まった。
■「笑って終わろう」
決勝の「前哨戦」となった一戦。馬淵史郎監督は「先頭打者に四球を出すと野手も流れが悪くなる」とこぼした。
一回2死一塁から武田陸玖(山形中央)の左越え二塁打で先行したが、先発高橋煌稀(仙台育英)が1番から2者連続四球を与えた。その後は失策も絡み、逆転された。
世界野球ソフトボール連盟(WBSC)の世界ランキングでは日本が1位、台湾が5位。ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)を制覇した日本に対して、台湾は1次ラウンドで敗退した。
台湾は近年、トップチームで成績を残せていないが、U18W杯では優勝3度を誇る。
今年は最速150キロ超の投手が複数いて、堅い守りで一度も負けずに決勝までたどり着いた。全8試合を2点以下に抑え、防御率0・78。地元ファンの大声援も背中を押している。
日本にとっては、初の「世界一」へ切り替えが必須。試合後、馬淵監督は選手たちに「アウェーを感じたことは収穫。笑って終わろう」と伝えた。
決勝の先発を任された左腕、前田悠伍(大阪桐蔭)は「台湾の応援も気にはならない。甲子園の方が全然すごいんで。緊張もしていないです」。今大会2度の先発で、まだ1点も取られていないエースに命運を託す。(台北=室田賢)