仙台一、38年ぶりの出場で光るプレー 高校野球・春季東北大会
7日、春季東北地区高校野球大会1回戦 八戸学院光星(青森)12―2仙台一(宮城)
五回コールドで敗れたが、仙台一は38年ぶりの東北大会で攻撃では光るプレーを見せた。
2年生ながらチームを引っ張った小嶋大喜選手が象徴的だ。好機を演出する2番打者らしい活躍だった。
一回裏、先頭打者が出塁すると、続く小嶋選手は3球目を三塁線にうまく転がして犠打を決めた。
2打席目は三回裏1死一、二塁の場面。初球をプッシュバントした。
「最初の犠打で三塁手が前に出てきたので」と今度は逆方向を狙った。打球は投手の横を抜けて二塁手の前に転がり、結果は内野安打に。満塁へと好機を広げた。「守備の動きを見て考えろ」という千葉厚監督の言葉を見事に体現した。
1死で迎えた五回裏は、バットを短く持ち「転がせば何かある」と一塁へのゴロ。俊足を生かして内野安打に。その後、チーム初得点となるホームを踏んだ。
千葉監督は試合後、「攻撃の形は出せた」と収穫を挙げ、特に小嶋選手については「人のいないところに転がすのが得意。良さを出してくれた」とたたえた。
小嶋選手は「1、2番は出塁して流れを変える役割。足を生かした自分の持ち味が出せた」。夏に向けてさらに磨きをかける。(福留庸友)