関東高校軟式野球 千葉県勢が準優勝
第71回春季関東地区高校軟式野球大会(関東地区高校野球連盟軟式部主催、朝日新聞千葉総局など後援)の決勝が5日、袖ケ浦市営球場(千葉県袖ケ浦市)であった。初優勝を目指した県勢の八千代松陰は浦和実(埼玉)に2―6で敗れ、準優勝だった。
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四回裏2死二塁の好機で、八千代松陰の川村悠悟選手(3年)に打順が回ってきた。打席に立つといつもは長打を狙ってしまう。しかし、この時は違った。
「とりあえず1点。たたきつけていく」
勝ちたい一心でバットを短く持った。4球目。内角の直球を詰まりながら右前にはじき返し、二塁走者が生還。1点を返した。
冨田秀男監督は「流れを引き戻した」とチーム打撃に徹した打席を評価した。
この流れに乗り、五回裏には三塁に走者を進めた。だが後続が断たれ、終盤は打線が沈黙。栄冠はつかみ取れなかった。
「相手守備がミスする可能性もあるゴロを打つのが大事。夏はチームとしてチャンスを生かしたい」
勝利への欲求が、チームを第一に考える選手に成長させた。夏こそは千葉大会を制覇して、全国大会に出場するために。(杉江隼)