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象徴の「桜」まとい夏に挑む 昨春共学化、宇都宮中央高硬式野球部

2023年6月5日10時45分

朝日新聞DIGITAL

 今年夏の第105回全国高校野球選手権記念栃木大会(県高校野球連盟、朝日新聞社主催)への初出場をめざす宇都宮中央高校で、硬式野球の練習ができるグラウンドが完成し、こけら落としの親善試合があった。選手たちは、グラウンド整備によって伐採されたサクラの木の伝統を受けつぐ桜色のユニホームで、白球を追いかけた。

 宇都宮中央高校は宇都宮中央女子高校の共学化によって昨年春に開校した。硬式野球部も同時につくられ、昨年6月、県高野連に加盟した。昨年秋から連合チームで県大会に出場し、夏の大会への出場は今年が初めてとなる。今の部員は、選手が2年生3人、1年生5人。夏も連合チームでの出場を予定している。

 宇都宮中央女子高校は1928年に創立された伝統ある県立校。全日本学校環境緑化コンクールで1位になったこともあり、校庭では多くのサクラの木が花を咲かせていた。特に作家・水上勉の自宅のサクラから苗木を譲り受けたという「水上太白」は、同校を象徴する存在だった。

 同校の校庭は中央付近に大きな段差があり、サクラの木も校庭を二分するように立っていた。同校に勤務していた教員などによると、共学化を機会に段差のないグラウンドに整備することを検討する際、卒業生などから「思い出のサクラを残してほしい」との声が聞かれたという。

 最終的には木々を伐採して整備したが、水上太白は接ぎ木をして、その命をつなぐことになった。伐採前に宇都宮大学などによって接ぎ木されたサクラは、順調に育っており、再び同校の敷地内に戻る予定だ。

 新たなグラウンドは両翼が100メートル以上。普段はサッカー部などと共用で練習しているが、広く使えば野球場のスペースが確保できる。

 親善試合では高木伸一校長が「サクラは伐採されたが、先輩方の青春の思い出はこの土地に残っている。ここで活動する選手諸君に、歴史を引き継ぐ新たなページを刻んでいってほしい」と語りかけた。

 親善試合の相手は、甲子園常連の作新学院高校。試合前には両校の選手が一緒に練習する姿も見られた。

 板倉遼太監督は「(ユニホームは)伝統のサクラの色を受けついだ。作新に負けない熱い夏にしたい」。高橋真ノ介主将(2年)も「まず1回戦で勝ちたい」と意欲を見せていた。(津布楽洋一)

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