「つなぐ野球」で雪辱 明桜・猪原空駈斗主将
第71回春季東北地区高校野球秋田県大会決勝
明桜8―0秋田商
「(エースの)難波(佑聖投手)に助けられた大会だったが、決勝では自分たち野手陣が得点し、つなぐ野球ができた」。昨春の再現となった秋田商との決勝で雪辱を果たし、明桜の猪原空駈斗(たかと)主将(3年)の声が弾んだ。
三回無死一塁で巡ってきた初打席は、三塁手の前にバント。全力疾走で一塁をかけぬけ、内野安打にした。先頭の五回は四球を選ぶと、二盗に成功。九回は左前安打で出塁し、だめ押し点のお膳立てをした。
9番打者で、3度出塁。「次の打者につなぐ意識を大切にした」。上位打線につないでチャンスメイクに徹し、役割を果たした。
主将になったのは今年1月。昨冬、けがで長期離脱した吉野鈴之助選手から引き継いだ。「自分のことよりも、常にチームのことを心がけてくれている選手」と、輿石重弘監督の信頼は厚い。
「吉野も戻り、みんなでチームを作り上げてきた」と猪原主将。「東北大会は夏に向かう通過点。つなぐバッティングや野手の連係を意識しながら、このまま右肩上がりで、夏を迎えたい」と意気込んだ。(滝沢隆史)