大技小技使い分ける中軸 決勝は犠打で貢献 八戸工大一・杉山翼選手
春季東北地区高校野球青森県大会決勝 八戸工大一3―2八戸学院光星
接戦で小技を光らせた。1―2で迎えた八回の1死二、三塁。八戸工大一の杉山翼選手(3年)は三塁側にスクイズを決め、同点に持ち込んだ。値千金のバントでチームを勢いづけ、直後の勝ち越しスクイズを呼び込んだ。
「絶対に決めてやると思って、三塁走者に目で合図を出しました」
決勝の大舞台で犠打を3度成功させ、そのうち2回はチームの得点につながり、優勝に貢献した。四回は無死三塁で三塁側に転がし、失策も絡んで先取点をもたらした。
六回無死一塁の場面でも、一塁側に転がし、器用なバットさばきを見せた。
成功の秘訣(ひけつ)は「ボールをしっかり見ること。あとは特にないです」と、あっさり。しかし、打席では深くひざを曲げ、冷静に球種を見極める。打つ瞬間に肩の力を抜き、ボールの勢いを殺すのもお手のものだ。
長打も打てる5番打者で、場面に応じて大技小技を使い分ける。「打撃の精度をもっと高めて、夏も優勝します」と誓った。(渡部耕平)