誕生日で巡ってきた決勝戦 打って走って守って 仙台育英・湯浅選手
第70回春季東北地区高校野球宮城県大会決勝
仙台育英7―1仙台商
仙台育英の湯浅桜翼(おうすけ)選手(2年)は17歳の誕生日を、県大会優勝で飾った。「今大会で一段と成長した選手」。須江航監督は大会を振り返り、たたえた。
湯浅選手はこの日、2安打1打点、3盗塁を記録。仙台商に先制を許した後の二回裏は、同点に追いつく適時打を放った。すぐさま盗塁を決めて好機を広げ、この回の逆転につなげた。
「応援席から誕生日を祝う吹奏楽の演奏や拍手が聞こえ、ここで決めないと、と思って打席に入った」。そう振り返る。
「攻守のバランスの良さが持ち味」と自負する。守備でも、難しいライン際の邪飛に飛びついて好捕し、会場から拍手を送られる場面があった。県大会は試合が進むにつれ調子が上がったというが、この日の自己採点は100点中75点と渋め。3、4打席目で凡退したことを挙げた。
「今日の試合のように適時打でチームを勢い付けること」。そう自分自身の存在価値を語った。来月の東北大会でも、結果で示すつもりだ。(福留庸友、吉村美耶)