好機逃した悔しさ、夏の糧に 秋田中央・桑原一颯主将
2023年5月28日10時45分
秋田中央の桑原一颯主将
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第71回春季東北地区高校野球秋田県大会準決勝
秋田中央1―3秋田商
「調子は良かったが、自分がチャンスをつぶして足を引っ張ってしまった。悔しい」。秋田中央の勝田慎監督が「最も信頼している」という不動の3番打者、桑原一颯（いっさ）主将（3年）は2度の好機に凡退し、くちびるをかんだ。
三回、3連打で1死満塁と先制の好機を迎え、左打席に入った。真っすぐを強振したが、「ポイントがずれ、ボールの下をたたいてしまった」という二飛。後続も打ちとられ、得点できなかった。
2点を追う五回の打席は連打でつくった2死一、三塁。「前の打席を修正しようとストレートを狙っていたが、スライダー中心にかわされた」。空振り三振に終わった。
新チームで迎えた昨年の秋季県大会は、初戦敗退。「どうしたらいいのか分からなくなった。ゼロからチームを作り直した」と振り返る。
打撃での失敗を恐れるあまり、迷いや悩みにつながっていたといい、チーム全体で取り組んだのは「初球から全部、打ちに行く」こと。東北大会は逃したが、手応えも感じている。
「ここ一本が打てるようにしたい。気持ちを切り替えて、足りないものを追求したい」。夏を見据え、前を向いた。（滝沢隆史）
