健大高崎と明和県央、20日から関東大会へ
第75回春季関東地区高校野球大会は20日から神奈川県で開幕する。群馬県内からは20日に春季県大会準優勝の明和県央が甲府工(山梨1位)と、県大会で優勝した健大高崎は21日に土浦日大(茨城2位)とそれぞれ対戦する。2チームの県大会での戦いぶりを紹介する。(吉村駿)
初出場の明和県央は「得点力」をテーマに練習してきた。
きっかけは昨秋の関東大会。相手の専大松戸(千葉)を上回る10安打を放ったが、全て単打に終わり0―7でコールド負け。冬の間はチーム全体でバットを振る力を磨いてきた。
迎えた県大会。本塁打こそ出なかったが、全5試合で複数の長打を記録。特に5番の生方公英(3年)が二塁打4本、9打点の大活躍。3番の粕川修一朗(3年)、4番の須藤奨太(3年)も長打で走者をかえした。塩原元気監督も「長打で点を取れるようになったことが、チームの一番の成長点だ」と評価する。
投手は140キロ台の直球で押す左腕須藤と、変化球に自信を持つ右腕小路颯人(2年)の二枚看板だ。県大会では小路が最多の4試合に登板。130キロ台の直球と、100キロに満たないカーブを操り、打者を打たせてとった。小路は「投球の半分くらいはカーブ。この春からうまく決まるようになってきた」と自信を見せる。
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健大高崎は県大会の5試合で4本塁打39得点。今年も打線が力強くなってきた。準々決勝の桐生第一戦を除く全試合で序盤に先制し、試合を優位に進めた。
選抜大会で2得点に終わったことから打線を組み替え臨んだ県大会では、上位打線が好調だった。選抜で3番を打っていた半田真太郎(3年)が1番を打ち、7番の狩野陸人(3年)が2番へ。3番は主将の森田光希(3年)が務めた。3人とも県大会の打率が3割5分を超え、準決勝では半田、決勝では森田が本塁打を放つなどした。
また、180センチ75キロと大柄な団之原樹(3年)が、準決勝から9番に入って活躍。決勝では左中間に豪快な一発を放った。団之原は「9番に入ってから絶好調。関東大会では選抜大会優勝の山梨学院を倒したい」と意気込む。
投手陣は県大会で計8人が登板。大崩れせず、1試合平均2点以下に相手を抑えた。特にエースの小玉湧斗(3年)、加藤達哉(3年)、多田結祐(3年)の3人はいずれも140キロ台の直球と完投できるだけの体力を備える。投手層の厚さは全国屈指だ。