東海大菅生エース日當直喜が甘さ痛感 志願のマウンドで直球狙われる
(5日、春季東京都大会2回戦 東海大菅生5―1城西)
選抜8強の東海大菅生が春季都大会の初戦で城西を5―1で破り、好スタートを切った。エース日當(ひなた)直喜(3年)は九回から登板し、1回1失点だった。
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志願のマウンドだった。
九回、日當が3番手でマウンドへ。エースの登板に、スリーボンドスタジアム八王子の観客から歓声が上がった。
「今日はまっすぐだけでいこう」
だが、その直球を狙われた。対策をたてていた相手打線に連打を浴び、無死二、三塁のピンチを背負う。さらに中前適時打を打たれて1点を失った。
どうにか、続く打者をスライダーで見逃し三振に。最後は二ゴロ併殺に打ち取り、試合を締めくくった。
試合後、「ストレートに自信がなくて、まだまだ変化球に頼ってしまう甘い自分がいる」と12球を冷静に振り返る。それでも「(きょうは)打たれたけど、あとから調子を上げていって、チームの勝ちに貢献することが春の大会では求められていると思う」と前を向いた。
選抜の準々決勝の大阪桐蔭戦では3番手で救援したが、流れを止められずに6回2失点。敗戦後は悔し涙を流した。
直球のキレを磨くため、帰京してからは投げ込みを増やした。試合前日の4日も160球を投げ込んだという。「厳しい環境に追い込んで、まっすぐのキレをもっともっと磨く。春も優勝が目標であることに変わりはない」。鍛えながら結果を出すことを狙う。
4日から奈良県内で始まったU18(18歳以下)日本代表候補強化合宿に、選ばれなかった。ずっと目標としていただけに、「悔しい……。切り替えられていない。結果を出して、必ずやってやろう、と。存在を売って、チームを日本一にして、U18に入りたい」と今後の飛躍を誓っている。(野田枝里子)