報徳学園が発祥「アゲアゲホイホイ」大合唱 野球部OB「頑張った」
(1日、第95回記念選抜高校野球大会決勝 兵庫・報徳学園3―7山梨学院)
三塁側アルプス席を報徳学園の大応援団が埋めた。四回表無死一、二塁の好機に、同校が発祥の応援「アゲアゲホイホイ」の大合唱がわき起こった。西村大和選手(2年)の適時打などで2点を先取。西村選手の母希(けい)さん(46)は「チームのための打撃をしてほしいと願っていました」と笑顔。応援団長の大崎元輝さん(3年)は「この2点は大きい。日本一へのカギになると思います」。
しかし五回に7点を奪われ逆転された。卒業生で、8強入りした2008年夏の甲子園で本塁打を放った大阪府箕面市の会社員氏家大輔さん(32)は「『逆転の報徳』なので、絶対に逆転して勝つと信じています」。
八回表に再び無死一、二塁のチャンスを迎えると、二度目の「アゲアゲホイホイ」。1点を返す。
OB会長の平塚正さん(79)は1961年夏の甲子園で倉敷工(岡山)と対戦し、延長十一回表に6点を奪われた後に逆転勝ちした。この日も「最終回の逆転を信じて応援します」。しかし、今回は逆転劇はならなかった。
昨夏、主将だった丸岡優太(ゆうだい)さん(18)は5回戦で明石商に敗れた後、涙を流し続けていた堀柊那選手に声をかけた。「来年甲子園に連れて行って、日本一の景色を見せてくれ」。この日の試合後、丸岡さんは話した。「選手たちは最後まで頑張ってくれたと思います。夏にこの舞台で最高の結果を残し、約束を果たしてほしいです」(宮島昌英、森直由)