山梨学院、県勢初の決勝なるか 春夏通じて決勝進出がないのは4県
第95回記念選抜高校野球大会は31日、兵庫県西宮市の阪神甲子園球場で準決勝が行われる。第1試合は山梨学院―広陵(広島)、第2試合は大阪桐蔭―報徳学園(兵庫)の顔合わせ。山梨学院には山梨勢として初の決勝進出がかかる。
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山梨は、山形、富山、島根とともに春の選抜、夏の全国選手権を通じて一度も決勝に進んだことがない4県の一つだ。
山梨勢の選抜での最高成績は4強で、これまで第39回大会(1967年)の甲府商、第59回(87年)と第62回(90年)の東海大甲府、第63回(91年)の市川の4回。山梨学院の準決勝進出は県勢として32年ぶりだ。
過去、もっとも決勝進出に迫ったのは第62回の東海大甲府だろう。
準々決勝の鹿児島実戦を4―3の1点差で制すると、準決勝の近大付(大阪)戦は3点を先行されるも、九回に粘りをみせて逆転。しかし、その裏に追いつかれ、延長十三回にサヨナラ負けを喫した。
勢いに乗った近大付は決勝で新田(愛媛)を破り、初優勝を飾った。
山梨勢は夏の全国選手権での最高成績も4強で、第67回(85年)、第86回(2004年)、第94回(12年)でいずれも東海大甲府が進んだ。
山梨学院は過去5回出場の選抜(中止になった20年の第92回を含む)、10回出場の全国選手権を通じ、1大会で2勝したことがなかった。
今大会は1回戦で東北(宮城)、2回戦で氷見(ひみ)(富山)を破って呪縛から解放されると、一気に4強まで駆け上がった。
広陵との準決勝は県勢初の決勝進出がかかる大一番となる。
吉田洸二監督(53)は「県勢初の決勝をめざしてさらにギアを上げるという感覚はない。初志貫徹。そういう気持ちで常に全力で次の試合に臨みたい」と話している。(山口裕起)