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迷い消え、つながった大阪桐蔭打線 初心に返らせた西谷監督のひと言

2023年3月29日20時13分

朝日新聞DIGITAL

 (29日、第95回記念選抜高校野球大会準々決勝 大阪桐蔭6―1東京・東海大菅生)

 チャンスは逃さない。何としても点を取る。

 0―0の三回。大阪桐蔭は先頭の1番小川大地が8球粘って四球で出塁すると、2番山田太成と3番徳丸快晴は2者連続バント安打で無死満塁を作った。続く4番南川幸輝は「しぶとく内野の間を抜いていこう」。2―2と追い込まれた後、低く落ちる変化球に体勢を崩されながらも食らいつき、右前に転がして先制の2点を奪う。後続もつながりこの回一挙4点。一気に主導権を握った。

 長打だけではない。「個人ではなく、力を合わせて粘り強く戦うのが大阪桐蔭の野球」と西谷浩一監督はよく言う。小技と足を絡め、単打でつないで得点を奪い取る。そつのない大阪桐蔭らしい打撃が戻ってきた。

 今大会、本来の力をなかなか発揮できていなかった。

 2回戦の敦賀気比(福井)戦は3得点。前日にあった3回戦の能代松陽(秋田)戦は2安打に抑え込まれ、スクイズでの1点がやっとだった。

 「なよっとした打撃になっていて、積極性がなかった」と西谷監督。3回戦の後、「このままでいいのか」と選手一人ひとりに考えさせた。南川は「結果を出そうとしすぎて受け身になっていた。積極的にストライクゾーンに手を出せていなかった」。

 甘い球は初球からどんどん振っていく。その初心に立ち返るため、宿舎に戻ってから選手たちは、納得のいくまでバットを振った。

 迎えた準々決勝。打線は勢いづけば、心強いことこの上ない。本塁打を含む10安打で突き放した。「体と気持ちが一致していなかったのが、徐々に合ってきていると感じた」と西谷監督。そう手応えを口にした。

 昨春のチームは、大会通算の最多記録を更新する11本塁打を放って優勝。その先輩たちも小技や走塁に抜かりはなかった。「自分たちは打てるチームじゃない。とにかく相手より1点多く取って勝っていきたい」と南川。自分たちの野球で、先輩たちに続く。(佐藤祐生)

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