「ここしかない、ぶん投げた」 サヨナラ負けを一度阻止、慶応の福井
(21日、第95回記念選抜高校野球大会2回戦 仙台育英2―1神奈川・慶応)
慶応の福井直睦(なおとき)が、土壇場で好守備を見せた。延長十回裏1死満塁でライナー性の打球が自身の前へ。帰塁しようとする三塁走者が目に入り、ワンバウンドした打球を素早く本塁に返球し、アウトにした。「ここしかないと思ってぶん投げた」。生還していれば、その時点で試合が終わっていた場面。定位置より5歩前に守っていたことが奏功した。次打者に決勝打を打たれてしまったが、慶応の粘りを象徴するようなプレーだった。
●森林貴彦監督(慶) 「外野に飛ばすとか、安打を打つとか、ここ一本のところで相手の投手力を上回ることが出来なかった。実力差を感じた」