延長十回からのタイブレークは初 選抜高校野球、仙台育英が慶応破る
第95回記念選抜高校野球大会第4日の21日、2回戦の仙台育英(宮城)―慶応(神奈川)が、1―1のまま九回で決着がつかず、延長十回から今大会初のタイブレークが適用された。
より早期の決着を図るため、今大会から開始イニングが従来の延長十三回から十回に早められており、この試合で初めて「十回からのタイブレーク」が適用された。
十回は無死一、二塁から攻撃を始め、表を無失点でしのいだ仙台育英がその裏、1点を奪ってサヨナラ勝ちした。
高校野球では投手の負担軽減などのため、2018年からほぼ全ての公式戦に無死一、二塁から攻撃を始めるタイブレークが導入された。21年からは選抜、全国選手権、地方大会の決勝にも適用された。
これまでは延長十二回で決着がつかない場合、十三回からタイブレークに突入していた。しかし、18年春から22年夏の甲子園での計8大会で計39試合あった延長戦のうち、タイブレークまでもつれたのは7試合にとどまった。
このため日本高校野球連盟は、本来の目的である選手の負担軽減のためには十三回からの実施では遅いとして、昨年12月の理事会で開始イニングの前倒しを決めた。今大会のほか、今夏の第105回全国選手権記念大会とその地方大会、各都道府県大会でも前倒しが適用される。(安藤仙一朗)