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広陵・真鍋の走攻は「大阪桐蔭のよう」 逆らわず緩めず 高嶋仁の目

2023年3月20日17時54分

朝日新聞DIGITAL

 ■智弁和歌山前監督 高嶋仁の目

(20日、第95回記念選抜高校野球大会2回戦 広島・広陵5-0東京・二松学舎大付)

 まるで大阪桐蔭を見ているようでした。広陵(広島)の3番・真鍋慧(けいた)選手のバッティングです。

 1―0で迎えた五回、2死三塁の好機で左打席に入りました。ここまでの2打席、二松学舎大付(東京)バッテリーは真鍋選手に対して、直球を1球も投げてきていません。すべて変化球で勝負していました。

 ところが、この打席は外角の直球から入ってきました。相手が攻め方を変えてきたとしても、強打者の真鍋選手に対して、内角に甘い球は放ってきません。その外角球を逆らわずに打ち返すことができるか。

 真鍋選手は2球目の外角球を、力むことなく左前に軽打しました。理想的なバッティングで、欲しかった2点目を生み出しました。

 主砲の適時打で、重かった広陵打線のムードが一変します。小林隼翔(はやか)選手、只石貫太選手の4、5番が連続二塁打で続き、この回、計3点。一気に試合の流れを決めました。

 真鍋選手は七回の第4打席でもうまい打撃を見せました。今度は低めの変化球を拾って、右前にはじき返したのです。素晴らしかったのは、打ったあとの走塁です。相手の守備陣は深く守っています。打った瞬間からスピードを緩めることなく、二塁まで一気に走りました。右前安打を二塁打にしたのです。

 これもまた大阪桐蔭の試合で、よく見られるプレーです。

 真鍋選手が打線を活気づけ、投げてはエースの高尾響投手が危なげない投球内容で被安打5。前評判通りの素晴らしい試合内容で、広陵が初戦をものにしました。

     ◇

(20日、第95回記念選抜高校野球大会2回戦 大阪桐蔭3-1福井・敦賀気比)

 直後の第3試合で、「本家」の大阪桐蔭が登場しました。緩急をうまく使う敦賀気比(福井)の左腕・竹下海斗投手をなかなか打ち崩せませんでしたが、決して大振りはしてません。凡打であっても、理にかなった打撃をしていました。

 その姿勢が3得点を生み出しました。3本のタイムリーは、すべて左打者がセンターから左方向に打ち返したもの。こういう打撃をしていれば、結果はついてくるものです。

 エースの前田悠伍投手も貫禄の投球内容でした。広陵も素晴らしかったですが、大阪桐蔭もさすがです。21日には昨夏の覇者・仙台育英(宮城)が登場します。相手は慶応(神奈川)。ほかにも目が離せない試合が続きます。毎日、ワクワクさせてもろうてます。(前・智弁和歌山監督)

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