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強心臓の広陵2年生が8回無失点 上級生にもひるまない「昭和の男」

2023年3月20日18時00分

朝日新聞DIGITAL

 (20日、第95回記念選抜高校野球大会2回戦 広陵5―0二松学舎大付)

 マウンド上の16歳に、観衆1万6千人の視線が集まる。四回裏2死二、三塁と一打逆転のピンチでも、広陵(広島)の2年生エース、高尾響投手は動じていなかった。

 カウントは1―1。捕手のサインに首を振った。選んだのは自信がある直球。内角の144キロで詰まらせ、遊ゴロで切り抜けた。8回を113球、無失点に抑えた。

 3度の選抜優勝経験がある強豪・広陵。全国から有望な選手が集まる中、入学直後から背番号1を任された。中井哲之監督は「あんなに早く1番を任せたのは記憶にない」と話す。その理由は、自他ともに認める肝っ玉の強さにある。

 入学直後の練習試合。上級生にもひるまず、直球勝負を挑んだ。表情を変えず淡々と内角に投げこむ姿に、中井監督は「ふてぶてしい昭和の男。いまの時代にこんな度胸がある子がおるんかと驚いた」と話す。

 そんな右腕は昨秋の県大会後、右足甲の疲労骨折が判明し、中国地区大会では登板機会が限られた。「チームの力になれず悔しい」。冬は握力を高めるため筋トレに励み、球速は2キロ伸びた。落ちる変化球スプリットも習得し、甲子園の先発マウンドの座をつかんだ。

 「甲子園は緊張しなかった。普通の球場と同じように感じた」。20年ぶりの選抜優勝をめざす名門のエースは、実に頼もしい。(福冨旅史)

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