二松学舎大付VS広陵 20日初戦、両監督に聞く 選抜高校野球
【東京】第95回記念選抜高校野球大会で、二松学舎大付は大会第3日の第2試合(20日午前11時半開始予定)で広陵(広島)と対戦する。選抜大会としては、1982年の準優勝を超え、初優勝を目指す二松学舎大付の市原勝人監督と、20年ぶり4度目の優勝を目指す広陵の中井哲之監督に、戦略や意気込みを聞いた。
――相手校の印象は
市原 機動力があるし、中心選手がしっかりしている。投手も左右それぞれ質の高い選手がいる。総合力の高いチームだと思う。
中井 打撃のチーム。1番から9番まで、ファーストストライクからバットを振ってくる印象だ。
――予想する試合展開は
市原 まず競ること。どんな展開であれ、取られたら取り返す、食らいついていく試合展開ができれば。
中井 打ち合いか、きっちり抑えるかどちらかになると思う。点がまったくとれない展開はないと思うので、高尾と倉重の両エースにきっちり抑えてほしい。
――鍵を握る自校の選手は
市原 片井が打つとチームの雰囲気がよくなる。片井と、重川―押切のバッテリーがしっかりやってくれないと勝負にならない。
中井 甲子園で勝つにはラッキーボーイが出ることが大事だ。3番・真鍋の後を打つ4番の小林は練習試合でも一番打っていて状態が良い。ランナーをかえす打撃を期待している。
――警戒する相手選手は
市原 真鍋選手、小林選手、只石選手の3人。真鍋選手はもちろんだが、主将の小林選手は精神的支柱だと思う。その辺に活躍されると歯が立たない。
中井 1年時から甲子園で4番を打つ片井選手。この子の前にランナーを出したくない。逆にこの子を抑えれば流れが来ると思う。
――今のチーム状態は
市原 打撃は上向きだ。投手では重川は去年の夏も経験している。落ち着いてうまく調整できている。
中井 選手は落ち着いているが、初回の1アウトをとるまでは足が震えるのが甲子園だ。試合時間までの過ごし方、心構えの部分を意識して伝えたい。
――初戦への意気込みを
市原 背伸びしてもどうにもならない。できることをしっかりやる。
中井 両校とも甲子園の経験はあるが、持っている力を早く出せた方が試合の流れをつかむ。平常心で、強気で、試合に臨みたい。(聞き手・滝沢貴大、福冨旅史)