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「英明の追っかけ」専門学校生 撮り続けて2年半、笑顔や悔し涙も

2023年3月19日19時04分

朝日新聞DIGITAL

 (19日、第95回記念選抜高校野球大会2回戦 香川・英明3―2智弁和歌山)

 5年ぶり3回目の出場で選抜大会初勝利をあげた英明(香川)には、熱烈な「追っかけ」がいる。パティシエをめざして京都の製菓学校で学ぶ徳永光(ひかり)さん(18)だ。

 高校時代から約2年半にわたって、英明の公式戦や練習試合に足を運び、愛用のカメラで選手の活躍などを撮ってきた。

 昨年11月6日、徳永さんは高松市の球場にいた。この日は四国大会の決勝。八回途中から英明のエース下村健太郎投手(3年)がマウンドに立った。高松商の最後の打者を右飛に抑え、優勝。徳永さんはスタンドでカメラを構え、喜ぶ選手たちを見逃さなかった。

 渦潮で知られる徳島県鳴門市の出身。野球好きの父の影響で、幼い頃からテレビで甲子園に親しみ、高校に進学すると県内の球場などで野球の写真を撮影することが趣味になった。

 高校2年だった2020年秋。いつものように練習試合の写真を撮りに行くと、ひときわきびきびとプレーし、ベンチから大きな声で盛り上がるチームがあった。当時創部16年目で、春夏あわせて4回甲子園に出場していた英明だった。「一気に心を奪われた」

 もっとチームを知りたいと、香川県や愛媛県へと、公式戦はほぼ毎試合、カメラを手に球場に駆けつけるように。当初はあきれ顔だった父も、送迎で協力してくれた。

 高校卒業後は四国を離れたが、「英明熱」はむしろ加速。多くの人に魅力を知ってほしいと紹介動画を作り、「英明の追っかけ」とのアカウントでTikTokにアップすると70万回以上再生された。いつしかチームの選手から「光さん」と慕われるようになり、「写真を撮りに来てほしい」と連絡が入るようになった。

 現チーム発足後に撮影した写真は2万枚近くに。笑顔の写真のほか、悔し涙を流す場面も撮った。誰よりも多く自分の目で試合を見てきたから、自信を持って言えることがある。「粘り強さを発揮すれば大丈夫」。

 英明は19日の2日目の第3試合で智弁和歌山と対戦し、1点を争う接戦を制した。徳永さんは、卒業したばかりの英明の部員らから贈られたユニフォームを着て、スタンドでカメラを構え続けた。(堅島敢太郎)

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