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お父さんが一歩届かなかった甲子園、「脇役」の息子がつかんだ大舞台

2023年3月18日14時30分

朝日新聞DIGITAL

 (18日、第95回記念選抜高校野球大会1回戦 福井・北陸―高知)

 高知の西村侑真主将(3年)は、あと一歩で甲子園を逃した父の雅仁さん(42)の思いも背負って、大舞台に立つ。

 雅仁さんも高知野球部の主将だった。3年生だった1998年夏の高知大会に捕手で出場。準決勝で藤川球児投手(元阪神)の高知商に競り勝ったが、決勝で明徳義塾に敗れ、選手として甲子園の土を踏むことはなかった。

 大学卒業後、中高一貫校である高知中学・高校の教員になった雅仁さんは、長く高校の野球部のコーチや寮監を務めた。侑真さんも小学校低学年まで、家族で球児らとともに寮住まい。目の前はグラウンドで、いつも周りに野球があった。

 10年前の選抜大会。和田恋主将(楽天)が率いる高知が4強に進んだ。アルプス席で応援していた侑真さんは思った。「かっこいい。自分もこの場所で野球をしたい」

 高知高校で甲子園に行きたいと考え、高知中に進んだ。監督を務めた雅仁さんは「(侑真さんは)怒られ役。むしろ厳しくあたった」と振り返る。

 侑真さんは高校で主将になった。雅仁さんに「部員の意見をどう監督に伝えるべきか」などと、アドバイスを求めるようになった。

 昨秋の四国大会は準決勝で敗退。雅仁さんは「顔つきが変わった。責任感が芽生えたのではないか」と感じた。

 選抜出場が決まった。雅仁さんが侑真さんに「おめでとう。やったな」とLINEでメッセージを送った。修学旅行中の侑真さんからは、「お父さんの分まで頑張ってきます」と返事が届いた。

 内野手の侑真さんは「主役と言うより脇役。守備でアウトを重ね、攻撃ではバントやエンドランで進塁させたり、相手投手に球数を投げさせたりしたい」と話す。粘りの野球でチームに貢献するつもりだ。(鈴木芳美)

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