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ファインプレーを狙わず、当たり前のプレー磨く 海星・峯選手

2023年3月12日10時00分

朝日新聞DIGITAL

 強豪の天理(奈良)に海星が挑んだ昨夏の甲子園の第2戦。2点差に迫られた八回、2死満塁のピンチをスーパーキャッチで救ったのは峯蒼一郎選手(2年)だった。

 守備固めのために入った二塁手のポジションにハーフライナーが飛んだ。一歩目は前に踏み出した。打球に勢いがある。161センチの小さな体を反転させ、後方へと跳ねた。背を向けて差し出したグラブに白球が見事に収まり、追加点を許さなかった。

 「体の切り返しの練習をいつもしているので『いける』と思って飛び込んだ。感謝の気持ちを伝えたかった両親に喜んでもらえてうれしかった」と振り返る。

 長崎県西海市の出身。小学2年でソフトボールを始めた。中学時代、海星の練習を見学して「すごい」と感じた。やらされる練習ではなく、自分で考える練習の大切さ。熱心に話をしてくれた加藤慶二監督を慕い、親元を離れて進学した。

 「今は慣れたけれど、最初は友だちもいなくて寂しくて。家に帰りたかった」と峯選手。でも、やるしかない。厳しい練習に耐え、先輩たちに交じって憧れの舞台に立った。

 2度目の甲子園。今度は自分が後輩たちを引っ張る番だ。昨夏はさっぱりだった打撃に磨きをかけた。昨秋の九州大会は全3試合で11打数5安打。準決勝の沖縄尚学戦ではプロ注目の東恩納蒼(ひがしおんなあおい)投手(2年)から2安打を奪った。過去の試合の動画を見て研究し、「逆方向を意識して反応できた」と手応えを感じている。

 戒めていることがある。

 あのファインプレーだ。マスコミから取材を受けると必ず話題にされる。周囲からも期待される。だが、ファインプレーとエラーは紙一重。「今度もやってやろう」という気負いが隙を生み、思わぬ失点につながりかねない。

 今月5日、遊撃手として臨んだ神村学園(鹿児島)との練習試合。強襲打を捕れずに失点してしまった。

 「当たり前のプレーに全力を尽くす。その延長線上にファインプレーがある」。そう言い聞かせている。(三沢敦)

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