山梨学院は東北と開幕試合で対戦 選抜高校野球
10日に大阪市内で開かれた第95回記念選抜高校野球大会の組み合わせ抽選会で、山梨学院は開会式直後の初日第1試合で、東北(宮城)と対戦することが決まった。大会は18日に開幕する。
抽選会で、最初に本抽選に臨んだ関東・東京地区の8校のうち、山梨学院の進藤天主将は4番目にトーナメント表の位置を決める番号札を引いた。
「山梨学院高校、9番です」。進藤主将が番号札を掲げ、はっきりした声でこう告げると、司会者はその番号は開幕試合への登場になることを説明した。その後、抽選会は順調に進み、対戦相手が東北に決まった。
抽選会後のインタビューで進藤主将は、東北のエース、ハッブス大起投手の名をあげ、「良い投手なので、しっかり研究して、チーム全員で戦う自分たちの持ち味を出したい。残り1週間、しっかり仕上げていきたい」と意気込みを語った。
吉田洸二監督は「開幕戦は想定していなかったので、びっくりした。自分たちの野球ができず、すっきりしない甲子園が続いているので、勝っても負けても、やり切ったという大会になればと思っている」と話した。
2年連続6回目の出場となる山梨学院は、昨夏も含めると3季連続の甲子園出場だが、昨年は春夏とも初戦敗退に終わっている。ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)に出場しているダルビッシュ有投手らプロで活躍する選手も輩出した古豪・東北を相手に、初戦突破なるか、注目される。(三宅範和)
■東北(宮城)
甲子園の出場回数は春夏合わせて42回目。ただ、ここ10年では2016年夏の1度にとどまっていた。
チームを立て直すため、昨夏の宮城大会後に元巨人の佐藤監督が就任。「脱スパルタ」の方針で、練習中にJポップを流し、服装や髪形は自由。練習メニューも選手たちに考えさせる。
その後の秋の県大会で昨夏の甲子園王者・仙台育英を破って優勝。東北大会決勝の試合運びも選手たちに任せ、準優勝。12年ぶりに選抜大会出場を決めた。
140キロ中盤の速球を投げるハッブスと制球力のある秋本らで失点を抑える。長打力のある佐藤玲磨を中心に積極的に攻める。主将の佐藤響は「楽しむ野球を見てもらいたい」。(武井風花)
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山梨学院・進藤天主将 東北は、伝統があり、良いピッチャーがいるという印象。開幕試合で多くのお客さんがいると思うので、自分たちが高校生らしく、はつらつとプレーする姿を見てもらいたい。
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東北・佐藤響主将 相手は打撃の強いチーム。自分たちらしく粘り、しっかり守ってワンチャンスを生かした試合展開に持っていきたい。後悔がないよう準備してきたことを出し切り、緊張せず楽しみたい。