「センバツ勝って」大応援で後押し 大垣日大で壮行会
第95回記念選抜高校野球大会(日本高校野球連盟、毎日新聞社主催、朝日新聞社後援)に出場する大垣日大の壮行会が7日、岐阜県大垣市の同校であった。壮行会があったホールには2年生の6クラスが集まり、その他の2年生と1年生の全クラスは教室で映像を見てエールを送った。
吹奏楽部が応援歌を4曲演奏し、チアリーディング同好会と応援団が選手たちを鼓舞した。吹奏楽部長の相崎菜々子さん(2年)は昨春も阪神甲子園球場でホルンを吹いた。「広くて、楽しく演奏できた。今年も野球部に頑張ってほしいので、『勝って』という思いを伝えられたらと思う」
応援団は「我道」と書いた千羽鶴を贈った。応援団長の高松里佳さん(2年)は「自分たちらしいプレーをしてほしいと思い、みんなで作った。甲子園で優勝できるように、少しでも力になるような応援をしたい」と話した。10日に組み合わせ抽選会があり、18日から大会が始まる。
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「目の前で、この至近距離で応援をしてもらって、心に響いた。応援してくれる人への感謝の気持ちをプレーで表したい」
大垣日大の日比野翔太主将(2年)は壮行会後、改めて決意を語った。
身長170センチ、体重73キロの捕手で、堅実な打撃が持ち味だ。同校は2年連続5回目の選抜出場で、昨春は甲子園の観客席から応援したが、試合前は練習補助員としてブルペン捕手をするためグラウンドに立った。
「練習でも、甲子園のグラウンドに足を踏み入れたとき、球場に圧倒されたんです。『ここがずっと憧れていた場所なんだ』って感動して。同時に、次は背番号をもらってプレーしたいと強く感じた」
昨夏、チームは岐阜大会の初戦で敗れた。その敗戦もスタンドから見届けた。「初戦で負けると思わなかったし、すごく悔しくて……」。涙をとめられなかったが、もっと悔しい思いをしているはずの先輩から、「お前らの代で、必ず甲子園に行けよ」と励まされた。その思いも胸に、新チームを引っ張ってきた。
昨春の大舞台を経験した選手が多数残り、攻撃力は前年より上というのが周囲の評価だ。バントや盗塁など足を絡めて相手を揺さぶる。
甲子園での目標は、大垣日大が初出場で駆け上がった2007年春の決勝で、あと一つ届かなかった優勝だ。「まずは目の前の一戦一戦。最終的に、そのときの先輩たちを超えたい」(上山浩也)