英明と高松商、選抜高校野球大会出場 香川県勢の2校選出は7年ぶり
第95回記念選抜高校野球大会(日本高校野球連盟、毎日新聞社主催、朝日新聞社後援)の選考委員会が27日、大阪市内で開かれ、英明と高松商の出場が決まった。英明は5年ぶり3回目、高松商は4年ぶり28回目。香川県内から2校選ばれるのは、2016年の高松商と小豆島(当時)以来、7年ぶり。大会は3月18日に阪神甲子園球場で開幕する。
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英明では午後4時過ぎ、インターネット中継で出場決定を確認した西本泰三校長が、校内で吉報を待つ部員らのもとを訪れた。西本校長は「選抜高校野球に本校が選出されました。おめでとう。甲子園で力が出せるよう一生懸命練習に励んでください」と激励した。
英明は昨秋の県大会決勝で高松商を破ると、四国大会決勝でも高松商との再戦を制し、今春の選抜大会への出場を確実にしていた。
甲子園の土を踏むのは、2018年の選抜大会以来。それ以降も毎年秋の四国大会に出場してきたが、「8強の壁」を破れずにいた。夏の香川大会でも中止の20年を挟み、19年から3大会連続で決勝に進出しながら、甲子園まであと一歩届かない状況が続いていた。
待ち望んだ夢舞台に、中浦浩志朗主将(2年)は「甲子園は野球を始めてからずっと目標にしてきた憧れの場所。昨日は不安と楽しみで寝付けなかった。甲子園でも目の前のワンプレーに全力を注ぎたい」と語った。
19年8月に父の智彦さんから監督を引き継ぎ、初めての甲子園で指揮をとる香川純平監督(37)は、「うれしい気持ちと、身の引き締まる思い。みんなで勝ちきるような試合をしたい」と力を込めた。(堅島敢太郎)
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高松商では、渡辺浩三校長が選考委員会の模様をネット中継で見守った。出場が決まると、グラウンドで待つ部員らのもとに吉報を届けた。「冬の厳しい練習がきっと花を咲かせる。夏に引き続いて、はつらつとした高商野球をみせてほしい」と激励した。
横井亮太主将(2年)は4強を目標に掲げ、「夏は3年生の力で甲子園に連れて行ってもらった。今年は自分たちの力で出場できる。堂々とプレーしたい。強豪と試合できるのが楽しみ」と話した。
昨夏の甲子園は巨人にドラフト1位指名された浅野翔吾選手を中心にした強力打線を武器に、52年ぶりの8強入りを果たした。今年のチームは四国大会4試合で失策はわずか一つと、堅い守備が持ち味だ。
エース左腕の大室亮満投手(2年)は、昨夏の甲子園でも登板した。「守り勝つ野球の中心は投手。覚悟を持って練習していきたい」と意気込む。
秋の県大会決勝と四国大会決勝で2度敗れた英明について、長尾健司監督(52)は「素晴らしいチームで、ぼくらも成長できた。ともに頑張りたい」と、選抜での県勢の躍進を誓った。(紙谷あかり)
■英明の昨秋の戦績
▽香川県大会
2回戦 ○14―0高松東
(5回コールド)
3回戦 ○1―0高松一
準々決勝 ○8―6丸亀城西
準決勝 ○5―4尽誠学園
決勝 ○4―2高松商
▽四国大会
準々決勝 ○2―0宇和島東(愛媛)
準決勝 ○4―2高知
決勝 ○5―4高松商
■高松商の昨秋の戦績
▽香川県大会
2回戦 ○8―0三本松
(7回コールド)
3回戦 ○6―0四国学院大香川西
準々決勝 ○9―0志度
(7回コールド)
準決勝 ○7―6寒川
決勝 ●2―4英明
▽四国大会
1回戦 ○9―1徳島商
(7回コールド)
準々決勝 ○4―3明徳義塾(高知)
準決勝 ○4―1鳴門(徳島)
決勝 ●4―5英明