大分商、選抜出場決め歓喜 「死にものぐるいで球を追う」
第95回記念選抜高校野球大会の出場校に、県内からは昨秋の九州大会で4強入りを果たした大分商が選ばれた。今回の九州地区の出場校では唯一の公立校。小雪が舞うグラウンドに駆け出した選手たちは、一足早い春の吉報を喜んだ。
視聴覚教室のモニターで出場が決まっても表情をほとんど変えなかった大道蓮主将は「まだ実感がわいてなかった。(校名が)呼ばれた瞬間はほっとした」。
昨秋の九州大会は優勝をめざしていた。だから4強入りしても「悔しい気持ちで練習に取り組んできた」。甲子園を意識して筋力トレーニングに時間を割き、選手たちの体重は6キロ以上増えたという。
那賀誠監督は「かっこつけずに死にものぐるいで球を追い、折れずに向かっていく野球。拍手をいっぱいもらえる野球をしたい」と話した。
卒業生にはWBC日本代表メンバーの源田壮亮内野手(西武)や2019年のドラフト会議で広島カープに1位指名された森下暢仁投手らがいる。選手たちは2人から贈られた照明設備やピッチングマシンを駆使し甲子園をめざしてきた。
昨秋の九州大会で4番を打った羽田野颯未・一塁手は「おかげで納得いくまで練習できる。プロで活躍する先輩たちを見て、『自分たちも』と気持ちを高めてきた」と話し、甲子園での活躍を誓った。(奥正光)