連覇狙う大阪桐蔭、最速148キロエース擁するが「全員で粘り強く」
大阪桐蔭は、今春の第95回記念選抜高校野球大会に4年連続14回目の出場が決まった。
昨秋の明治神宮大会を2連覇したチームには、春の選抜大会の連覇にも注目が集まる。
エースで主将の前田悠伍は「意識しすぎると目の前の試合がおろそかになる。一試合一試合を大事にしたい」と力を込める。
前田は前チームから唯一の主力で、最速148キロを誇る世代屈指の左腕。
春夏連覇がかかった昨夏の全国選手権では、2番手として登板した準々決勝で、九回に下関国際打線につかまり涙をのんだ。
「ああいう悔しい思いはもう二度としたくない」と話す一方で、「あの経験をして、気持ちを緩めず、粘り強い投球ができるようになった」。
昨秋の公式戦12試合に登板し、3完封を含む7完投と貢献。
明治神宮大会準決勝の仙台育英戦では、10四死球を与えながらも、4失点で161球を投げ抜いた。
この冬、こだわっている直球の質に磨きをかけつつ、主将としてチームの結束力を高めてきた。
「前田は、前のチームで学んだことを新チームに還元してくれている。先頭を切ってやってもらいたい」と西谷浩一監督。
「去年は甲子園で、喜びも悔しさも両方味わった。勉強になっていると思う。前田ひとりでは勝てない。伝統の全員で粘り強く戦う野球で、優勝を目指したい」と選手たちに期待した。