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国栃、創意工夫で魅了した夏

2022年12月24日10時45分

朝日新聞DIGITAL

 高校野球シーズン終盤の11月6日、宇都宮市の清原球場で1年生大会の準々決勝があり、作新学院と国学院栃木が顔を合わせた。

 2、3年生の先輩たちに比べると、体の線が細い選手も目立った。しかし試合が始まれば、さすがは今後のチームを担う有望株たち。国栃が機動力を生かして先行し、作新が粘り強く追いかける熱戦が繰り広げられた。球場の外では秋風が吹いていたが、グラウンドの中だけは、季節が夏に戻ったような気がした。

 県の高校野球が大きく動いたシーズンだった。夏の選手権栃木大会を制したのは国栃。ノーシードから勝ち上がって37年ぶりの夏の甲子園を決めた。11連覇を狙った作新との準決勝は、県高校野球史に残る名勝負になった。国栃にとって作新は2015年から3年続けて決勝で敗れた相手だが、選手たちは臆することなく勝負強さを発揮した。

 甲子園のハイライトは前年王者の智弁和歌山戦。個々の投手の球威や打者の振りを比べれば、智弁が上だったと思う。しかし国栃は柄目監督の采配が光り、継投と勝負どころの集中打で下馬評をひっくり返した。ベンチに入れなかったデータ班など、平井主将が何度も繰り返した「部員全員」の勝利だった。

 勢いは秋の地元開催国体まで続き、国栃は今季の目標に掲げてきた全国ベスト4を達成した。創意工夫でトップ級の強豪とも戦えるという実績を残したことが、ほかの学校にも良い影響を与えることを願う。

 一方、夏の連覇が止まった作新。私は国栃戦を作新ベンチの隣のカメラ席から撮影していた。試合終了直後の選手たちの言葉にならない無念の声が、今も忘れられない。だが、九回の集中打と逆転劇は、連覇中のチームに勝るとも劣らない、強烈な印象を高校野球ファンに残した。

 例年よりスタートが早くなった新チームは、秋季県大会を制し、関東大会では守備も安定してベスト8。来春の選抜大会出場の可能性を残した。11月末、創部120周年の記念式典が宇都宮市内であり、卒業生から「来夏は甲子園に」と激励された現役の選手たちは、決意を新たにしていた。

 12月に入って新しいニュースが飛び込んできた。来春の選抜大会21世紀枠候補の9校に、石橋が関東・東京地区から選出された。学業と部活の両立、施設面など困難な環境の克服、そしてここ数年、県の大会で常に好成績を挙げていることが高く評価された。地区選考では千葉県立船橋と2校に絞られたが、最後は満場一致で石橋に決まったという。県勢が21世紀枠に選ばれれば、06年の真岡工以来。石橋としては春夏を通じて初の甲子園になる。23日には候補校の表彰式があった。

 新しい年の県高校野球ではどのような試合が見られるのか。まずは県勢5年ぶりとなる球春到来(春の甲子園)を心待ちにしたい。(津布楽洋一)

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