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本格始動した2人の高校野球新監督 ともに再出発の覚悟を胸に

2022年11月30日11時30分

朝日新聞DIGITAL

 秋の近畿大会も終わり、高校野球は来年に向けて、1、2年生が鍛錬の時期に入る。そのなか、兵庫県内では2人の実績ある指導者が本格始動した。共通点は失敗からの「再出発」経験だ。

 神戸市郊外にある村野工高のグラウンド。平田徹監督(39)は練習を止めて選手らに問いかけた。「このプレーはどう思った?」。議論が始まった。

 「試合中には指示を受けられない場面がたくさんあります。判断力を身に付けられるよう意識しています」。最近では選手らが自主的に話し合う様子も見られるという。

■■横浜で3年連続夏の甲子園

 平田氏は横浜高(神奈川)の前監督。1998年に松坂大輔投手(元大リーグ・レッドソックス)を擁し春夏連覇を達成するなど甲子園通算51勝をあげた渡辺元智(もとのり)・元監督のもとでコーチ、部長を務めた。2015年、後を継ぐ形で横浜の監督に就任。16年から3年連続で夏の甲子園に出場し、19年春にも選抜大会に導いた。しかしその年の秋、部員への暴力行為があったとして、日本学生野球協会から謹慎処分を受けた。横浜も退職した。

 それからの約2年半、よりよい指導者になれるように時間を使ったという。「現場を離れたことで、一度立ち止まることができました」。過去の取り組みを振り返り、本を読んで実践と理論を照らし合わせた。教え子と一緒に小中学生向けに野球を教える動画を作製し、ユーチューブで配信した。「よりわかりやすく論理的に伝えることに磨きをかけました」

 昨年末、村野工から監督就任の要請があった。「横浜では志半ばで終わってしまったという気持ちが強かった」。神戸にゆかりはなく、過去のことで迷惑をかけたくないという迷いもあったが、必要とされたことを意気に感じて挑戦を決めたという。7月、同校が夏の兵庫大会で敗れた直後に正式就任。ただ、秋は地区大会で敗退し、県大会に進めなかった。試行錯誤は続く。

 村野工は3度の甲子園出場があるが、1992年春を最後に遠ざかる。来春から「彩星工科高」と名前が変わるのに合わせ、硬式野球部を強化することにした。平田氏の実績や若さを買ったという村野利樹理事長(52)は「過去を乗り越えて前に進む監督を信頼し、期待しています」。

■■選抜準優勝監督も

 山に囲まれた丹波篠山市にある県立高に甲子園準優勝監督がやってきた。長沢宏行氏(69)が10月、篠山産高の監督に就任した。

 創志学園高(岡山)の監督を今夏の甲子園を花道に退任した。部員約70人の私立から、夏の兵庫大会の最高成績がベスト16という21人の所帯への転身。選手の間に入り、打撃フォーム、走者のリードの取り方など身ぶり手ぶりを交えて教える。

 西宮市出身。2005年、神村学園高(鹿児島)監督として選抜大会で準優勝した。しかし翌年、部員への暴力があったとして日本学生野球協会から謹慎処分を受けた。監督も退いた。

 「人が好き、という原点に立ち返りました」と振り返る。部員一人一人と向き合う姿勢を再確認し、10年に創志学園監督に就くと選手の特徴を的確に見極める指導が奏功した。創部1年目での選抜大会出場など約12年半で春夏計6回、甲子園に導いた。

 丹波篠山市の「スポーツ振興官」という特別職でもある。ソフトボールのアトランタ五輪日本代表ヘッドコーチを務めた経験を生かし、市内の小中学生に指導するなどスポーツによる地域活性化の役割も担う。「ただ勝て勝て、という指導はしません。自らを厳しく律して、やるべきことをやりたいと思います」(熊谷姿慧、岡田健)

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