聖光学院、決勝ならず 選抜は微妙な状況 秋季東北地区高校野球大会
【福島】第75回秋季東北地区高校野球大会(東北地区高校野球連盟主催、朝日新聞山形総局など後援)は14日、荘銀・日新スタジアム(山形県中山町)で準決勝2試合があった。聖光学院は東北(宮城)の一発攻勢に泣き、2―6で敗れ、2年連続の決勝進出はならなかった。もう1試合は仙台育英(宮城)が能代松陽(秋田)に2―1で勝利した。
来春の選抜大会は、東北の出場枠が3で、聖光学院は微妙な状況だ。出場校は来年1月に発表される。
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(14日、秋季東北地区高校野球大会 準決勝 聖光学院2―6東北)
聖光学院は自慢の打線が力を発揮できず、持ち味の機動力も絡められないまま敗れた。
一回、主将の高中一樹(2年)が二塁打で出塁すると、三好元気(2年)の適時打で1点を先行。1点を追う四回には三好の安打をきっかけに好機を作ると、宮一柊之介(しゅうのすけ)(2年)の適時打で追いついた。
しかし、五回以降は散発2安打、相手失策で得た好機も生かせなかった。
試合後、斎藤智也監督は「長打の差が出た」と振り返った。東北は3本塁打を含む長打が4本に対し、聖光学院は高中の1本のみ。「ギャンブルの余裕もなかった」と斎藤監督が話すように、盗塁やエンドランなど機動力も発揮できなかった。
新チームは「打高投低」でスタートした。初戦の2回戦で9点をあげるも、準々決勝では3―2と辛勝。高中は「打線は毎回打てるわけではない。ただ、1試合に数回は好機がある。数少ない好機を生かせる勝負強さを求めていきたい」。
一方で収穫もあった。先発の安斎叶悟(きょうご)(2年)はこの日、3本塁打を浴びたが、2回戦と準々決勝では計9回3分の1を投げ、1失点。斎藤監督も「今大会躍進の原動力」と評した。
選手たちは年明け後の選抜大会出場の吉報を待ちつつ、課題の克服に向けて長い冬に突入する。(滝口信之)