聖光学院がサヨナラのスクイズで4強入り 高校野球東北大会準々決勝
(13日、秋季東北地区高校野球大会 準々決勝 聖光学院3―2由利)
今夏の全国高校野球選手権大会で4強入りした聖光学院(福島)は、延長十一回の接戦の末、由利(秋田)に競り勝った。
「絶品だった」と聖光の斎藤智也監督が試合後に脱帽したように、打線は由利のエース関優来(ゆら)(2年)の低めの直球にてこずり、五回1死まで無安打。六回に2点を失い、追いかける苦しい展開になった。八回2死から、緑川竣風(しゅんた)(2年)、三好元気(2年)の連打で好機をつくると、杉山由朗(2年)が中前に2点適時打を放ち、同点とした。延長十一回、1死満塁で、緑川が2球目外角に外された球に飛びついてスクイズ(記録は内野安打)を決め、サヨナラ勝ちをもぎとった。
緑川は「スクイズを警戒され、外されたが、食らいつこうと思った。うれしい」。練習では、30分~1時間をバントにあて、「バントにはプライドと自信を持っている」と話す。
チームは4強入りを果たし、2年連続の選抜大会出場にまた一歩近づいた。緑川は「目標は(今大会で優勝して)神宮大会出場。一球一球を大切にしながら、プレーしたい」。帽子に書かれた「一瞬一瞬を大切に」という言葉を胸に準決勝に挑む。(滝口信之)