日本航空石川が2季連続3回目V 北信越高校野球石川県大会
第147回北信越地区高校野球石川県大会(石川県高野連主催)の決勝が28日、石川県立野球場であり、日本航空石川が星稜を3―2で破り、2季連続3回目の優勝を果たした。第3代表決定戦では遊学館が小松大谷を9―7で破った。上位3校は10月に新潟県で開かれる北信越大会に出場する。
■航空石川 段日向樹(ひなき)選手
九回裏1死満塁、三塁走者の段日向樹(ひなき)(1年)は、打席の竹内駿介(2年)の打球を目で追った。声援は耳に入らない。「生きている心地がしないほど長い時間に感じた」という緊張は、三塁コーチの声で破れた。
「タッチアップ!」
中堅手のグラブに白球が収まったのを見て、本塁に走った。滑り込んだ足が本塁上を抜けるのとほぼ同時に、返球をつかんだ捕手のミットが背に触れた。
結果はセーフ。県内のライバル・星稜に対するサヨナラ勝ちで優勝を決める生還劇の主役になった。
神戸市出身。中学時代の野球チームのOBに中村隆監督がいたこともあり、日本航空石川に進学した。1年生ながら春から試合に出てきたが、打撃が課題だった。そんなとき、練習パートナーになったのが1学年上の竹内だった。本来のマウンドより短い距離から球を投げてもらい、球をとらえる訓練を重ねた。
この九回の場面でも、先頭打者として出塁し、竹内のバットに勝利を託した。
「先輩の打球で生還できて、めっちゃうれしかったです!」(敬称略)(マハール有仁州)