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生駒VS天理の奈良大会決勝「再戦」、ベンチ外もマネジャーも笑顔

2022年9月13日10時15分

朝日新聞DIGITAL

 夏の高校野球奈良大会決勝の「再戦」となる生駒と天理の練習試合が11日夕、奈良県橿原市の佐藤薬品スタジアムであった。7月の決勝は生駒が新型コロナウイルスの影響で主力を含む12選手を欠き、21―0で天理が勝利。天理側の申し出で実現した練習試合(7回制)は好ゲームに。3―2で天理が勝った。試合後は両チームの選手たちがマウンドに集まり、それぞれの喜びを爆発させた。(篠原大輔、浅田朋範)

 試合は11日午後5時半ごろに始まった。天理は三回、適時打で1点を挙げ、先制。すると六回、生駒が2死から長打と内野安打で逆転に成功。だが直後に天理が本塁打で追いつき、内野ゴロの間に勝ち越した。

 天理が1点リードのまま最終七回を迎えた。奈良大会決勝と同じように、あと1人を抑えれば試合終了となる場面で、天理の選手はマウンドに集まった。奈良大会では生駒に配慮し「優勝しても喜ばないで整列しよう」と提案した戸井零士主将は今回、「最後は全員で集まって喜ぼう」と仲間に伝えた。

 ゲームセットの後、天理の選手が全力疾走でマウンドへ駆け出した。すると、生駒の選手たちも歓喜の輪に加わった。戸井は「こうやって笑顔でプレーできたのはうれしい」。生駒の熊田颯馬主将は「3年生全員で笑って終われた。高校生活で一番楽しい試合でした」と笑った。

 天理の中村良二監督は「終わってみると、勝ち負けは絶対つくものなんですけど、それ以上に『野球っていいな』っていうのを改めて感じる試合を両校の選手たちがしてくれました」と喜んだ。生駒の北野定雄監督は「提案してくださった天理高校さんには、もう感謝しかないです。この試合がこれからの自信になっていくと思います。高校生でこんなに強い子たちはなかなかいない」と語った。

     ◇

 11日の4人の審判は、7月28日の決勝と同じ4人だった。天理と生駒が再戦を企画しているのを知り、「あの日」の4人が集まった。球審を務めた倉田主税(ちから)さんは「同じ野球人ですから、ぜひ協力したいと思いました。せっかくだから決勝と同じ審判でやれたらと。緊張感のある試合でした。最後にはマウンドに生駒の選手も集まってきて。球場全体もいい雰囲気でしたね」と話した。(金重秀幸)

     ◇

 天理の3年生にひときわ大きな声援を受けた選手がいた。代打で登場し、二塁を守った角田(かくた)遥貴だ。夏の奈良大会のメンバーから外れたあと、同じ3年生の福土(ふくど)雄大と打撃投手として尽くした。

 この日の五回、代打の角田は鋭い左前安打。六回には同点の1死満塁で打席に入り、遊ゴロの間に勝ち越した。「チームに貢献できてよかった」。角田が笑った。福土はベンチから試合を見守っていた。

 打撃投手を始めたきっかけについて福土は「正直、誰もやりたがらない。そういう場所に2人でいこうって声をかけて始めました」。

 2人は練習のたび200球ほど投げた。決して疲れた姿を見せず、バッターがいい形で終われるまで投げ続けた。中村良二監督は「あの2人には頭が下がります」と話した。

 角田は「切磋琢磨(せっさたくま)してきました。本当にいい仲間に巡り合えた」。福土は「しっかりやっといて良かった。このチームにいられて幸せでした」。2人にやりきった笑顔が広がった。(浅田朋範)

     ◇

 本気で泣いて、心から笑った2年半だった。生駒の中井佐菜マネジャー(3年)は「不完全燃焼だったので、楽しい思い出ができてよかった」と笑った。

 奈良大会決勝の前日は涙が止まらなかった。みんなの一生懸命な日々を誰よりも近くで見てきた。なのに体調不良者が増えていく。「悔しくてたまらなかった」。決勝の朝も泣いていた。でも思い直した。「私が泣いてたら、下級生がどう思うやろ」。記録員として入ったベンチで、みんなと戦い抜いた。

 普段はめちゃくちゃな選手たちも、野球となれば人が変わる。「練習も分析も本気でした。すごい同級生と一緒にやれてよかった」(篠原大輔)

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生駒0000020|2

天理001002×|3

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