福島県勢51年ぶりの準決勝をかけ 聖光学院が九州学院戦
福島県勢51年ぶりのベスト4なるか――。第104回全国高校野球選手権大会(朝日新聞社、日本高野連主催、毎日新聞社後援、阪神甲子園球場特別協力)に出場している福島代表の聖光学院は、ベスト4をかけて18日の第4試合(午後3時半試合開始予定)で九州学院(熊本)と対戦する。準決勝に進出すれば、1971年の第53回大会で準優勝した磐城以来だ。
選手らは17日、大阪市内の滞在先のホテル周辺で軽く体を動かした後、相手校の分析に時間を割いた。
斎藤智也監督はこれまでの戦いについて、「今まで越えられなかった壁を選手たちはいくつも越えてくれ、一戦一戦に集中して臨めている」と振り返った。3回戦の敦賀気比戦で犠打の失敗があったことをあげ、「(準々決勝では)さらに精度が求められる。(3回戦の)終盤の攻撃は効率が悪かったので、修正したい」と話した。
九州学院は甲子園への出発前に新型コロナウイルスへの集団感染が判明し、2回戦から登場した。初戦で帝京五(愛媛)に14―4で勝利すると、国学院栃木(栃木)との3回戦では、エース直江新選手(2年)が散発4安打、1四球の完封。打っても東京ヤクルトスワローズの村上宗隆選手の弟で、4番打者の村上慶太選手(3年)が一回に先制の適時打を放った。
斎藤監督は「村上選手を乗せないようにしたい」と警戒する。赤堀颯主将(3年)は直江投手について「コースに投げ分けができて、しっかりと試合をつくることができる投手」と印象を語った。
聖光学院はこれまで春夏合わせて準々決勝を5回戦い、すべて敗れている。赤堀主将は「山登りで考えたらまだ登り始めたばかり。準々決勝でもこれまでと同じスタイルで、負けない野球をしたい」と意気込む。(滝口信之)