スポブルアプリをダウンロードしよう

  • Sportsbull Android App
  • Sportsbull iOs App

すべて無料のスポーツニュース&動画アプリの決定版!

QRコードを読み込んでダウンロード

Sportsbull QRCode

高校野球、大分代表・明豊 結束バネに飛躍の「夏」

2022年8月18日08時00分

朝日新聞DIGITAL

 明豊は甲子園球場を舞台に熱戦が続く第104回全国高校野球選手権大会3回戦で、愛工大名電(愛知)に敗れた。大分大会から数えて8試合目。日本一という目標に突き進み、甲子園でも躍動した「夏」を終えた選手たちの表情は、意外にすっきりしていた。

 15日の愛工大名電戦で、明豊が2得点にとどまったのを今夏初めて見た。甲子園入りした後も打線は好調で、1回戦と2回戦の計14得点は、全国に強打の明豊を印象づけた。

 だが愛工大名電の左腕有馬の直球は威力十分で、球速は140キロ超。制球も安定し、スライダーも低めに決まっていた。この日安打を放った鈴木蓮捕手ですら「スライダーが思っていた以上に切れがあり、曲がり幅も大きかった」と振り返った。

 野手陣は互いに鍛え抜いた好守を見せた。鈴木捕手は二塁への鋭い送球で盗塁を2度阻止。嶽下桃之介右翼手は七回、内野への好返球で二塁を回った走者を刺し、さらに本塁への好返球で失点を防いだ。だが愛工大名電の野手陣も、三遊間や中堅へ抜けそうな低い打球を競うように好捕。「安打」が未然にもぎ取られた。

■それぞれ熱い思い

 明豊の選手たちは今夏、それぞれ熱い思いをもって甲子園に臨んでいた。

 宮崎元哉三塁手は昨夏も甲子園の土を踏んだが、無安打に終わっていた。その「悔しい思い」をバネにこの1年の成長を見せつけた。「甲子園で通用する技術、メンタル」を目標に掲げ、冬場も筋力トレーニングを強化して下半身を鍛えた。今夏は打率5割を超えた大分大会だけでなく、甲子園でも愛工大名電戦を含め計4安打。すべて意識してきた鋭い打球だった。

 竹下聖人一塁手は、決勝まで進んだ昨春の選抜大会で活躍したが、昨夏はメンバーに入れず、不振や故障にも泣いた。「つらい思いをした人は強くなれるから踏ん張れ」。親しかった先輩からの励ましを忘れず、ここ一番の「一振り」を磨いてきた。今夏の甲子園では4番に座り、打席で「一球で仕留める」と言わんばかりの気迫を見せつけた。

■「嫌われても」鼓舞

 個性豊かな選手たちを結束させる役割を果たしたのが、江藤隼希主将と学生コーチの片岡快記録員だった。

 江藤主将は、なかなか結果が出ずメンバーから外れる選手たちを「チームの輪」に入れるのに苦心してきた。寮内でも風呂場でも声をかけ続け、寮への帰り道を共にした。「能力ではなく人間関係でチーム力を高めようとしてきた」。片岡記録員は選手ではなくコーチに専念し、時に厳しい言葉でチームを鼓舞した。「甲子園のためなら、自分は嫌われてもいい」。2人の口からは同じ言葉を聞いた。「自分よりチーム」だ。川崎絢平監督には「この2人を中心にいいチームをつくってくれた。メンバーに入っている、入っていないに関わらず、チーム一丸となって戦ってくれたのがすごくうれしい」とまで言わせた。

■「未来創る旅」また

 打力、投手力、守備力だけで計れない今年の強さは、新チームの後輩だけでなく、大分のライバルたちをも刺激するだろう。そして、校歌にある「夢をあきらめない」一人ひとりによる「未来を創る旅」がまた、始まる。(奥正光)

関連記事

アクセスランキング

注目の動画

一覧へ