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大阪桐蔭にも動じぬ力投 二松学舎大付・布施、恐怖の記憶振り払った

2022年8月17日14時44分

朝日新聞DIGITAL

 初の夏ベスト8には届かなかったが、春の王者に必死に食らいついた。第104回全国高校野球選手権大会で東東京代表の二松学舎大付は16日、春夏連覇を狙う大阪桐蔭(大阪)と3回戦を戦い、0―4で敗れた。強力打線を相手に、今大会初先発の大矢は粘りの投球で四回途中まで4失点、2番手の布施がその後を無失点に抑える好リリーフを見せた。零封負けだったが、打線も九回に無死一、二塁のチャンスを作るなど最後まで粘った。

     ◇

 甲子園の黒土のマウンド。二松学舎大付の布施東海(3年)はこの日、投球練習もそこそこに、ブルペンからじっと見つめていた。

 春は自らピンチを招き、ここを降りた。

 選抜大会の初戦ではエースとして先発した。だが、五回途中までに7失点。結局この失点が響き、チームは3―9で敗れた。

 「打たれちゃ駄目だ」

 甲子園での恐怖が脳裏にこびりつき、離れない。続く春の都大会でも思うような結果が出ず、夏にもらった背番号は11だった。

 夏の東東京大会も準々決勝以降は出番なし。優勝を決め、選手たちがマウンドに集まる。布施は複雑な気持ちを抱きながら、その輪に加わった。

 甲子園に来てからもなかなか出番は回ってこない。2回戦の社(兵庫)戦は、九回に2点差まで追い上げられ、なお満塁のピンチ。何とか逃げ切ったが、ブルペンから見つめる布施に声はかからなかった。

 この日は一回からブルペンに入った。相手は優勝候補の大阪桐蔭(大阪)だ。「これまで大事な場面で投げられなくて悔しかった。もし機会が来たら、持っている力を出し切ろう」

 四回、点差を4点に広げられ、なお2死満塁。ついに布施に声がかかった。

 春と違い、今度はピンチで頼られての登板だ。「どっしりと投げろ」。市原勝人監督の言葉を思い出し、心を落ち着かせた。

 得意のカーブで後続を断ち、窮地をしのいだ。その後はテンポのよい投球で、相手の強力打線を小気味よく打ち取る。七回には3被安打で1死満塁とされるが、三ゴロで併殺にとり、失点を許さない。

 八回は相手の4番を135キロの直球で三振に打ち取り、ほえた。「最後の攻撃に向かう仲間に勢いをつけたい」。直後の攻撃では、その思いに応えるように連打が飛び出した。

 結局得点はならずチームは敗れた。ただ、布施は選抜大会と同じ回数を投げ、今回は無失点だった。

 市原監督も賛辞を惜しまない。「満塁でも慌てず、どっしりした投球をしてくれた。悔しい思いをしただろうけど、最後の最後に花が咲いてよかった」

 布施は試合後、顔を一度伏せたが、すぐに前を向いた。「逃げずに投げられた」。一度は逃げるように去ったマウンドだが、今回は少し楽しかった。(狩野浩平)

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