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「守って粘って」自分たちの野球できた 有田工の戦いをふり返る

2022年8月17日08時00分

朝日新聞DIGITAL

 春夏連続で甲子園に出場した有田工は13日、初戦で浜田(島根)に3―5で敗れた。佐賀に1勝を持ち帰ることはできなかったが、「自分たちの野球ができた」と胸を張った。

 一回は理想の展開だった。先頭の塚本侑弥、続く松尾脩汰が連続安打を放って好機をつくり、犠打で送り、4番角田貴弘が返して先取点を挙げる。その裏には、捕手で主将の上原(かんばる)風雅が相手の盗塁を刺して反撃の芽を摘んだ。機動力が強みの相手チームをしっかりと分析した成果だった。

 有田工はこれまで、失点を抑えて粘り強い守備からリズムをつくり、着実に走者を進めるスタイルで勝ち抜いてきた。60年ぶりに出場した昨秋の九州大会では秀岳館(熊本)、海星(長崎)を塚本が2試合連続完封で抑えて4強入り。春の選抜出場につなげた。

 梅崎信司監督は「良くも悪くも塚本のチーム」と話していた。今夏の佐賀大会も5試合中4試合に登板。打線でも、投手としては異例の1番打者を務め打率は4割1分2厘。三塁打2本を放った。その塚本を支えるため、チームは夏に向けて「守備力に磨きをかける」と話し、併殺を取る練習にも力を入れてきた。「守って粘ってロースコアで勝負する」のが自分たちの野球だと言っていた。

 だが、甲子園開幕直前になって複数の部員の新型コロナウイルス感染が判明。同様に集団感染した浜田との初戦に練習不足のまま臨むことになった。それでも守備に大きなミスはなく、併殺を二つ取った。犠打も四つ決め、うち二つを得点につなげた。

 浜田との試合終了後、整列した選手らに向かって審判員が「コロナの中で耐え抜いて試合をすることができた。『奇跡の試合』だ」「胸を張って帰れよ」と声をかけた。その言葉を聞いて上原は、先輩たちのことを思い浮かべたという。新型コロナの影響で大会が中止になり、甲子園を目指すこともできなかった先輩たちに「試合で少しは恩返しができたかな」。

 入学時から新型コロナウイルスの影響にさいなまれてきた世代だった。夏の甲子園での試合について、上原は「3年間の中で一番楽しかった」と涙をこらえていた。=敬称略(大村久)

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