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「常笑」を胸に刻み、たどり着いた甲子園 海星エース「楽しかった」

2022年8月15日21時56分

朝日新聞DIGITAL

 海星は15日、近江(滋賀)に1―7で敗れ、準々決勝進出を逃した。中盤まで緊迫した投手戦が続いたが、七回にエース宮原が満塁本塁打を浴び、引き離された。それでもあきらめず、反撃を試みる選手たちに、スタンドからは惜しみない拍手が送られた。

     ◇

 15日、高校野球選手権大会3回戦、近江7―1海星

 1―2で迎えた七回裏、内野安打と四球で2死満塁とピンチが広がった。

 打席には近江のエースで4番・山田陽翔君。近江のアルプススタンドから聞こえる吹奏楽に、多くの観客が手拍子で応じる。プロ注目のスター選手を応援しているかのようだった。

 マウンドの宮原明弥君(3年)は帽子のつばに手を当てた。裏には「常笑」の文字。どんなに追い込まれても笑える自分でいよう。1番好きな言葉だ。

 2ボールの後に投じた3球目。渾身(こんしん)の直球を左翼に運ばれた。満塁本塁打。近江の走者が次々と本塁を踏むのを見届け、マウンドを譲った。相手は一枚うわてだった。

 玄界灘に浮かぶ対馬の出身。小学校の頃からソフトボールに親しんだ。中学では県選抜に選ばれ全国大会を経験。2019年夏の甲子園に出場した3歳上の兄を追い、海星へと進んだ。

 順風満帆だったわけではない。昨夏の長崎大会。準決勝で先発の向井恵理登君(同)を救援して決勝打を浴びた。秋の県大会を制し長崎1位で臨んだ九州大会も準々決勝で敗退。センバツ出場を逃した。

 実力では太鼓判を押されながら、肝心な時に勝てない。「おれたちは甲子園に見放されているのか」。そんなとき、帽子のつばを何度も見返した。

 たどり着いた憧れの舞台。日本文理戦で完封勝利を飾った。ピンチを背負うとギアが入った。向井君を救援した天理戦も負ける気はまったくしなかった。

 でも、山田君を前にして初めて恐怖を感じた。「どこに投げても打たれる」

 それでも投げ抜いた131球に悔いはない。「甲子園は今まで味わったことのない楽しい時間でした」と宮原君。

 「常笑」を貫き、完全燃焼の夏が終わった。(三沢敦)

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