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道具高騰でハードル上がる野球 プロ選手も同じ問題意識を持っていた

2022年8月21日10時00分

朝日新聞DIGITAL

 夏の全国高校野球選手権大会に向けて群馬県内の高校を取材に歩いていると、監督たちの切実な訴えが聞こえてきた。

 「道具代が高い。何とかならないだろうか」

 野球部に入りたいと思った時、「道具代が10万円」と言われたら、諦める子どもが少なくないのではないか。野球部員だった私にとっても寂しい悲鳴だった。

 グラブ、バット、おそろいの練習着。道具一式をそろえると、10万円ほどかかる。さらに物価高のあおりも受け、ある大手メーカーが今年、バットやグラブを3千円ほど値上げした。

 そんな時に知ったのが、高校から野球を始める生徒が多いという群馬県立松井田高校の取り組みだった。

 「野球って、かなりお金がかかりますよね? うちには無理です」。保護者からこう言われたのがきっかけだったという。

 庄司治人監督(31)は「このままだと、野球を選ぶ生徒がいなくなる」と感じた。県内のスポーツ用品店を回り、まとめて安く買えるグラブを見つけて購入。一昨年から貸し出しを始めた。

 そのグラブを使っていた選手2人に話を聞くと、「グラブの値段を調べたら5万もして。このグラブがなければ、野球部に入ることができなかった」。

 私が中学の時に入っていた野球部もここ数年で部員が大幅に減り、9人そろわない状況になっていた。

 少しでも野球の裾野を広げたいという思いで、松井田の取り組みを記事にしたところ、阪神タイガースの青柳晃洋投手(28)から反応があった。

 ツイッターで記事を紹介し、「野球をはじめるきっかけの少年野球チームや中学校の部活でも取り入れてほしい! 貸出し制度!」とコメントしてくれた。

 話を聞くと、青柳投手も母子家庭で裕福ではなく、高校3年間、一つのグラブを使い続けた。それでも、「僕が高校生や中学生の頃は、グラブはいまより2万円くらい安かったと思う」。

 だからこそ、道具代が上がり、「野球は始めるハードルが高いスポーツになってきた」と感じたのだという。地元・横浜の少年野球チームにグラブを100個ほど寄付する予定なのも、そんな危機感からだった。

 野球は日本の国民的なスポーツだし、野球を愛する一人として、これからも身近なスポーツであってほしい。野球をやりたいと思う子どもたちが野球ができるように――。現場の試みや球児たちの声を伝え続けていきたい。(吉村駿)

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