智弁和歌山×国学院栃木、両監督の戦略は 投手陣の安定感がカギに
第104回全国高校野球選手権大会(朝日新聞社、日本高校野球連盟主催)で、49代表のうち最後の登場となる智弁和歌山は13日、第3試合で国学院栃木と対戦する。智弁和歌山の中谷仁監督と国学院栃木の柄目(つかのめ)直人監督に、個別に相手校の印象や意気込みを聞いた。(伊藤秀樹、津布楽洋一)
――現在のチーム状態は
中谷 和歌山大会決勝から少し空いているので、試合になってどう対応できるか、不安な面というか心配している面ではある。個々の状態としては悪くないと思う。
柄目 初戦が開幕試合だったので(2戦目まで)かなり準備の時間をいただけた。智弁和歌山は力のあるチームだと思うので、それに対応できる走塁、攻撃、配球の準備をしている。
――相手チームの印象を
中谷 しっかりバットも振れているし、足も使える。投手の軸がいるという非常にバランスの取れた良いチームだなと思う。
柄目 今年の智弁和歌山は、長打の出る選手とつなぐ選手が効果的に打順に入っている感じがする。打者を見ながら、それに応じたディフェンスや配球ができればいいと思っている。
――警戒する選手は
中谷 1、2番の原野君、槙本君は機動力があるし、中軸もしっかり振れているので、もう上位打線みんなをマークしている。
柄目 どの選手も素晴らしい。2番の多田羅君、9番の山田君が攻撃で機能し始めると大量失点の可能性がある。このあたりを止めていきたい。
――自分のチームでかぎになる選手は
中谷 塩路、武元の両エースといいますか、2人を中心とした投手陣で安定した戦いができればなと思っている。
柄目 投手陣の状態はみんな良い。エースの盛永がどのような投球ができるか、また捕手の武田がどのように相手打者に応じた配球をしていくのかが、かぎになると思う。
――理想の試合展開は
中谷 打ち合いではなく、しっかりうちの投手陣が少ない失点に抑えて何とか勝つっていうところがうちのパターン。いろんな状況に合わせて最終的には1点でもリードしてゲームを終えると、そこを目標にしている。
柄目 どんな展開になっても大丈夫なように準備は進めている。試合の流れを感じながらやっていくことを意識している。相手投手の球をどう打つかというより、捕手の渡部君がどのような配球をしてくるかということに(攻略の)ヒントがあると考える。
――対戦への意気込みを
中谷 本当にいいチームと試合ができるので、しっかり自分たちの最善の準備をしてベストを尽くしたい。何をするにしても目の前の試合に勝たなければその次はないので、一戦一戦全力で戦う。
柄目 智弁和歌山は大会初戦。うちは2戦目でかなりアドバンテージがあると考える。歴史的に相手は伝統校で本校は夏1勝だが、実際に試合をするのは同級生。あまり先入観を持たずに、挑戦者として準備をしていきたい。