鳥取商に川口さんがエール きょう仙台育英戦 「流れの中で勝機を」
第104回全国高校野球選手権大会(日本高校野球連盟、朝日新聞社主催)第6日の11日、鳥取代表の鳥取商は初戦の2回戦で宮城代表の仙台育英と対戦する。鳥取在住で、プロ野球の広島などで投手として活躍したプロ野球解説者の川口和久さん(63)に見どころなどを聞いた。
川口さんは昨年鳥取市にUターンし、学生野球資格回復制度で資格を得て中高生の指導にもあたっている。7月の鳥取大会では、地元ケーブルテレビが準々決勝4試合を中継した際、初めて高校野球での解説者を務めた。
大会を通じ、決勝に進んだ鳥取商と倉吉総合産が好投手をそろえていた印象だという。一方、打撃面では最初のストライクを見逃して難しい球で打ち損じる打者が多いとも感じたという。そのうえで、「打線、投手力、外野手の肩の力など選手の総力として鳥取商は『戦えるチーム』だった」と振り返る。
鳥取商は11年ぶり3回目の出場で、過去2回は初戦敗退。一方の仙台育英は29回目で準優勝が2回。機動力も備える強豪を相手に鳥取商が勝利をつかむには、「セオリー通り、投手が先頭打者を抑えること」と川口さん。鳥取大会ではエース岩崎、山根の継投を中心に投手陣が4試合で3失点と安定していた。「ファーストストライクを早く取って、ボールを振らせる投球が求められる」。変化球の精度が鍵を握るとみる。
川口さんは鳥取商にエールを送る。「甲子園は広く感じると思う。投手は力むと球が高めに浮くので低めを意識してほしい。とにかく楽しんで、流れの中で勝機を見つけてほしい」(清野貴幸)