明秀日立・佐藤、俊足飛ばして決勝点 茨城大会から勢い止まらず
(10日、第104回全国高校野球選手権大会2回戦 鹿児島実1-2明秀日立)
明秀日立の佐藤光成は、茨城大会の打率5割7分9厘。決勝でサヨナラ2ランを放った。その勢いは甲子園でも止まらない。
相手投手の得意な球である「スライダーをつぶす」がチームの合言葉だった。一回、そのスライダーをきれいに三遊間へはじき返して攻略の先頭に立った。左翼手の打球処理が少しゆっくりしているのを見て、すかさず二塁を陥れた。俊足も持ち味だ。
同点の八回は先頭打者。今度は真っすぐを捉えて、中堅へ鋭くはじき返す。次打者の二ゴロが悪送球を誘い、カバーに入った左翼手がもたつく間に一塁から一気に本塁へ。決勝のホームを踏んで再び、足を見せた。
「チームとして走塁に力を入れてきた。いい走塁ができてよかった」
春の選抜大会では、大島(鹿児島)を破った1回戦で3安打。しかし、2回戦で市和歌山にサヨナラ負け。2三振を喫した。その悔しさを晴らす夏だ。
中学時代に世界少年野球大会の日本代表に選ばれた。メンバーには、近江(滋賀)のエース・山田陽翔や大阪桐蔭の捕手・松尾汐恩、三塁手・伊藤櫂人らがいた。「一緒にプレーした仲」だからこそ、彼らと対戦してみたいと思う。実現するには、まだまだ負けられない。(酒瀬川亮介)