サヨナラ押し出し死球、夏の甲子園では31年ぶり 市船橋が興南破る
第104回全国高校野球選手権大会の第3日第4試合、興南―市船橋の1回戦は5―5の九回、1死満塁からの押し出し死球で市船橋がサヨナラ勝ちを飾った。選手権大会では、サヨナラ押し出し死球は第73回(1991年)の3回戦、四日市工―松商学園以来31年ぶり。この時は延長十六回1死満塁で、松商学園の4番・上田佳範が死球を受け決勝点を挙げた。
■興南主将「胸を張って沖縄へ帰りたい」
興南は力強いスイングで序盤の主導権を握った。三回に4安打などで5点を先取。だが、市船橋の2番手左腕・森本哲星の切れのあるスライダーに翻弄(ほんろう)され、四回以降は1安打に抑えられた。沖縄大会で3本塁打を放って注目を集めた主将の禰覇(ねは)盛太郎はこの日、適時打を含め3安打。「甲子園という特別な場所で実力以上のものが出せた。あと一歩及ばなかったけど、胸を張って沖縄へ帰りたい」
●我喜屋監督(興) 「早いうちに点を取って理想的な展開にはなったが、2番手投手を打ちあぐねて相手バッテリーのペースにはまってしまった」
●生盛(興) 「エースなのに最後までマウンドを守れなくて悔しい。甲子園のマウンドから見る景色は最高だった。今までで一番楽しかった」