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人さし指のまめが…日本文理・田中、6回降板 悔しさ糧に飛躍誓った

2022年8月9日07時00分

朝日新聞DIGITAL

 8日、高校野球選手権大会1回戦 海星11―0日本文理

 九回裏2死。追い込まれてから3球目の直球を振り抜く。捕手のミットに球が収まっているのを確認すると、左打席に立ったまま小さく空を見上げた。投打に注目された日本文理・田中晴也(3年)の夏が終わった。

 大会屈指の右腕として戻ってきたマウンドは立ち上がりから全開だった。自己最速に迫る148キロをはじめ140キロ台を連発。キレもあり、仕上がりのよさをうかがわせた。しかし、2死から初安打を許すと、4、5番の連打で2失点。どちらも追い込みながら、決めにいったスライダーなどが高めに浮いた。

 二回からは投球ががらっと変わった。球速は抑えて低めに集め、内に直球、外にスライダーと丁寧に球を散らした。三回に1点を追加されたものの、テンポのいい投球でほかは三者凡退に打ち取った。

 再三の反撃の好機を逃し、迎えた六回。2死三塁から5番打者の強烈な打球が三塁への内野安打となり、さらに1点を失った。この場面でも、外角低めを狙った決め球のスライダーが甘く入った。そこから不運な当たりも含め3連打。新潟大会でできた人さし指のまめの悪化もあり、この回を最後に降板した。

 8回8失点で初戦敗退を喫した昨夏。スライダーで空振りが取れず、全国のレベルの高さを肌で感じた。練習で「スピードを出しつつ曲げる」ことを意識し、球速を5キロ以上上げた。実戦でも手応えを感じられるようになっていた。

 「勝てる自信がつくだけの練習をしてきた。本当に悔しい」。昨夏と違い、スタンドには大勢の観客も入り、「勝てたらもっと楽しいと思える場所だった」とも。それだけに「試合をやり直せるならやり直したい」との思いも残る。

 苦い経験となった2度の大舞台は、「大きな成長を果たせた場所でもあった」と言う。世界への飛躍を胸に、甲子園を後にした。(友永翔大)

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