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甲子園出場で解かれる「呪縛」 盈進、原辰徳と戦った夏から48年

2022年8月5日08時00分

朝日新聞DIGITAL

 第104回全国高校野球選手権大会に出場する盈進(えいしん、広島県福山市)は48年前、夏の甲子園で1勝を挙げた。当時のメンバーは後輩たちの活躍に期待しながら、「やっと呪縛から解放される」と話す。

 「今年のチームは、わしらが出たときと同じ。着実に勝っていった」。野球部OB会副会長の岡本浩男(ひろお)さん(64)はこう話す。1974年、2年生だった岡本さんは1番・遊撃手で広島大会に出場。優勝候補の広島商が早々に敗れ、決勝では好投手を攻略して優勝を果たした。広陵が3回戦で敗れた今大会と重なる。

 甲子園の初戦は、愛知代表の名古屋電工(現・愛工大名電)と対戦。岡本さんが先制の適時打を放ち、2―1で接戦を制した。

 続く3回戦でぶつかった神奈川代表の東海大相模には、1年生の原辰徳選手(現・プロ野球巨人監督)がいた。「飛距離が違うんよ。最初からがんがん打ってきた」。安打で二塁まで進んだ原さんに「ナイスバッティング」と声をかけると、「今のは詰まったよ」と返されたという。「1年生なのに生意気だったよな」。打撃戦の末、6―13で敗れた。

 高校卒業後も大学で野球を続け、福山市役所に就職した。毎年、夏の高校野球シーズンになると、「甲子園に出たときはどうだった」と話しかけられるのが恒例になった。「盈進は市民に愛されている学校なんだ」。そう感謝する一方で、いつまでも自分が語り続けることを「呪縛」のようにも感じていた。

 岡本さんは「緻密(ちみつ)な野球が盈進野球」と話す。冷静に状況を判断し、効果的な走塁を徹底する。内野手と投手が呼吸を合わせ、牽制(けんせい)球でアウトをとる……。地味にも見える練習を何度も繰り返した。

 そんな緻密さを、今年のチームは受け継いでいる。広島大会は20盗塁と機動力が光り、決勝での先制点は内野ゴロの間に本塁をついて奪った。岡本さんは「あれこそが盈進野球」と力を込める。

 スパイクケースに詰めて持ち帰った甲子園の土は、当時の写真とともに大切に手元に置いている。「48年間は長かった。後輩が出てくれてうれしいんよ。甲子園では自分たちのプレーをやるしかないんじゃけえ、がんばってほしい」(松尾葉奈)

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