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横浜隼人の本橋、仲間を信じた109球 辞めかけた野球でかなえた夢

2022年8月2日22時25分

朝日新聞DIGITAL

 (2日、女子高校野球決勝 横浜隼人4-3開志学園)

 笑顔のエースが気迫で、チームを引っ張った。

 横浜隼人の先発の本橋未菜は八回を三者凡退に仕留めると、球数は99球にかさんでいた。「あと1イニングなら、いけます」。継投を考えていた田村知佳監督(42)に志願した。「絶対に負けたくない」。100キロ台の直球は、一回から球威が変わらない。九回も三者凡退に抑えてマウンドを降りた。

 小学1年で始めた野球だったが、高校進学を機にやめようと思っていた。

 学校の部活動と、女子のクラブチームの両方でプレーした中学時代。友達が休日に遊びに出かけたり、流行を追っていたりする間、自身は白球を投げて追う野球漬けの日々だった。「良いなあ。周りの女の子みたいに過ごしてみたい」

 でも、心残りがあった。「まだ、全国優勝できていない。完全燃焼して野球を終えたい」。女子の後輩たちにも、「続けてほしい」と背中を押された。

 明るい雰囲気が気に入り、横浜隼人に進学。自分と同じように野球に打ち込み、全国優勝を目指す仲間たちに出会った。「つらいことも楽しいこともいろいろ経験した最高の仲間。みんなと野球をしている方がいいなと思うようになりました」

 接戦を勝ち上がり、たどりついた決勝の舞台は甲子園。雰囲気に気押され、立ち上がりは2点を失った。「いつも通りの投球をしなくちゃ」。大事にしている笑顔でいることを心がけた。直球を低めに集めて、強気に内外を攻めた。二回以降、凡打の山を築かせ、三塁を踏ませない。味方が同点に追い付いた七回からは三者凡退を3イニング続け、9回を2失点。「絶対に点を取ってくれる」。仲間を信じると、109球も投げきれた。

 日本一を仲間と喜び合った。「信じたら、きちんとみんながかえしてくれる。何度もやめたいと思ったけど、続けて良かった。野球って素晴らしい」

 高校最後の夏、夢舞台で目標をかなえた。(佐藤祐生)

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